こんにちは、阿久梨絵です!【2025.2.12記事修正】
EXCEL 365には、新たにIFS関数が登場しました。IF文の複数形とも言えるこの関数は、複雑な条件分岐をより簡単に実現することができます。さらに、SWITCH関数とも似た使い方ができるので、今回は両者の違いについても詳しく調べてみました。
IFS関数とは?
定義と基本的な使い方
IFS関数は、複数の条件に基づいて異なる値を返すための関数です。これにより、IF文を多重にネストする必要がなくなり、シンプルかつ読みやすい数式が作成できます。
引数の指定
以下のように設定します。
・判定1, 結果1:最初の条件とその結果
・判定2, 結果2:次の条件とその結果
以下は、基本的な構文です。
=IFS(判定1, 結果1, 判定2, 結果2, …, 判定n, 結果n)
数値の区分分け例
数値を判断して、特定の区分に分ける例を紹介します。例えば、数値を1,2のグループと3,4,5のグループに分けたい場合、以下のように設定します。
1. アイコンセットを使った方法
条件付き書式のアイコンセットを使用すると、視覚的にデータを区分分けすることができます。手順は以下の通りです。
1.「条件付き書式」→「アイコンセット」を選択。
2.アイコンを指定し、数値に基づいてグループを分けます。
3.この方法では、同一セル内で「アイコン+数値」が表示されるので、数値を非表示にするために文字色を背景色と同じに設定します。
2. SWITCH関数を使った方法
SWITCH関数は、条件に応じて異なる結果を返します。以下は、その基本的な構文です:
=SWITCH(式, 値1, 結果1, 値2, 結果2, …, 結果n)
例えば、数値に基づいてグループを分ける場合、次のように設定します:
=SWITCH(A2, 1, “グループ1”, 2, “グループ1”, 3, “グループ2”, 4, “グループ2”, 5, “グループ2”, “該当なし”)
3. IFS関数を使った方法
IFS関数は、条件に合致する場合に対応する結果を返します。以下は、その基本的な構文です。
=IFS(A2=1, “グループ1”, A2=2, “グループ1”, A2=3, “グループ2”, A2=4, “グループ2”, A2=5, “グループ2”)
使い分けとメリット・デメリット
アイコンセットを使うメリットとデメリット
メリット
・視覚的にデータを区分けできる。
・簡単に設定できる。
デメリット
・EXCELの判断に依存するため、細かい制御が難しい。
・特定の条件に従ってカスタマイズができない。
SWITCH関数を使うメリットとデメリット
メリット
・大量のIF文を簡素化できる。
・多くの条件に対して異なる結果を返せる。
デメリット
・設定が複雑になる場合がある。
・複雑な条件の判断は難しい。
IFS関数を使うメリットとデメリット
メリット
・複雑なIF文を簡素化できる。
・数式での条件設定が可能。
デメリット
・判定式をすべて作成する必要がある。
・視覚的な表示をするには、条件付き書式との併用が必要。
まとめ
EXCEL 365で登場したIFS関数は、複雑な条件分岐を簡単に実現するための便利なツールです。SWITCH関数や条件付き書式のアイコンセットと組み合わせることで、さらに効率的にデータを扱うことができます。ぜひ今回の説明を参考にして、EXCEL 365の新しい機能を使いこなしてください。
阿久梨絵でした!
操作方法
EXCEL 365で登場したIFS関数について調べてみました。
IFS関数は、SWITCH関数と同等の使い方ができるようなので、違いを調べて見ました。
IF文の複数形?という位置づけなのかもしれません。
数値を判断して、区分分けしてみました。
サンプル
グループ分けで、数値1,2と3と4,5で分けていきます。ーーー
簡単にできる方法として、アイコンセットという方法があります。
「条件付き書式」ー「アイコンセット」でアイコンを指定します。
以下は、アイコンセット完了後の画面です。
同一セル内で、「アイコン+数値」の表記になるので、数値は不要(消したい)。
そのため、文字色を白(背景色と同じ)にしています。
数値によって、3グループに分けました。
ーーー
Switch関数を使った時
Switch(式、値1、結果1、値2、結果2… 結果n)の形式になります。
(表記上、数値とアイコンセット列の空白をカットしました。)
ーーー
IFS関数を使った時
IFS(判定1,結果1,判定2,結果2,…,判定n,結果n)
―――
使い分け
アイコンセットを使うメリット
・視覚的にアイコンで表示したいとき
・面倒な設定をしたくないとき( EXCEL にお任せ)
アイコンセットを使うデメリット
・ EXCEL にお任せの判断にしたくないとき対応ができない
(例えば、1,2,3と4と5で分けたい)
Switch関数を使うメリット
・大量IF文の簡素化
・それ以外(プログラミングでいうOther)が大量にあるとき
Switch関数を使うデメリット
・その値でしか判断できないので判断基準が大量にあるとき、設定が面倒
・アイコンセット風の表記をするには、「条件付き書式」で設定が必要
IFS関数を使うメリット
・大量IF文の簡素化
・数式(XX以上、XX以下など)で判断したいとき
IFS関数を使うデメリット
・判定式をすべて作成する必要がある。
・アイコンセット風の表記をするには、「条件付き書式」で設定が必要