プロ野球で、シーズン中盤を過ぎたあたりで、「自力優勝が消滅しました」という言葉を聞きます。
この瞬間、どんなことなのか? EXCEL を使って調べてみました。
自力優勝が消滅という定義は、「下位Aチームがすべて勝利しても、首位チームは、下位Aチームに全敗してもその勝率を越せないとき」となります。
必要な情報は、リーグ内の勝敗表、リーグ内の残り対戦数となります。
2022年5月31日セントラルリーグで、「自力優勝」が消滅した瞬間がありました。
この時のデータをもとに調べて見ました。
操作方法
1.EXCEL で、勝敗表のデータを入力します。
残り試合、全勝した時の勝利数、勝率を計算します。
残り全勝:勝数 + (143 ー 試合数)
全勝の勝率:残り全勝 / (残り全数 + 負数)
2.セントラルリーグにおける対戦別「残り試合数」を調べます。2022年は、チーム別で25回戦です。ここでは、対戦成績は不要です。
3.対戦相手だけ全敗で、ほかは全勝の勝利数を計算します。
対戦相手だけに全敗、ほかは全勝:残り全勝 - 対戦チーム別の「残り試合数」
4.3の勝利数(対戦相手だけに全敗、ほかは全勝)をもとに、勝率を計算します。
対戦相手だけに全敗、ほかは全勝 の勝率:
対戦相手だけに全敗、ほかは全勝の勝数 / (対戦相手だけに全敗、ほかは全勝の勝数 + 負数)
5.対戦相手の勝率を選択して、「条件付き書式」ー「セルの強調表示ルール」ー「指定の値より大きい」を選択します。
6.全勝の勝率と、対戦相手だけに全敗してほかは全勝の勝率を比較します。
7.各チーム別にこの操作を行っていきます。背景赤が自力優勝が消滅の状態です。
この時点では、残り試合をタイガーズが全勝(.768)、スワローズがタイガーズに全敗して、ほかで全勝(.775)すると勝率で上回れないため「自力優勝が消滅」ということになります。
自力優勝は、その時点での勝利数をもとにして計算しているので、他チームの動向により、消滅したり復活したりすることがあります。
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2022/9/10時点で調べてみました。
この時点で、ベイスターズが全勝(.0603)すると、スワローズの勝率(.0600)を上回れるので、自力優勝の可能性が残った状態です。