こんにちは、阿久梨絵です!
「このコード、 入れ子 が深すぎて読めません」
「この資料、テレコになってますね」
IT業界に足を踏み入れると、耳慣れない言葉が飛び交います。
その中でも「 入れ子 」と「テレコ」は、意味は何となくわかるけど、語源は謎という代表格。
実はこの2つ、まったく異なる文化圏から生まれた言葉なのです。
「 入れ子 」は英語の“nest”から来た技術用語。
一方「テレコ」は、歌舞伎や関西方言にルーツを持つ、かなり日本的な表現。
それがなぜ、コードや資料の世界で使われるようになったのか?
今回はそんな“言葉の旅”を通して、IT業界の言語感覚をひも解いてみましょう。
IT用語の語源探訪:「入れ子」と「テレコ」の不思議なネーミング
1. 「入れ子」=ネスト(nest)の和訳
・意味:構造が階層的に入れ子状になっていること。プログラミングでは、`if`文や`ループ`の中にさらに同じ構文が入る状態を指します。
・語源:英語の「nest(巣)」から。鳥の巣のように、構造が内側に重なっているイメージ。
使用例
python
if condition1:
if condition2:
if condition3:
print(“ネストが深い!”)
注意点:「入れ子が深い」と可読性が下がるため、整理が必要。
2. 「テレコ」=入れ違い・交互
・意味:順番や配置が交互になっている、あるいは入れ違っている状態。
・語源
有力説①:歌舞伎用語から。2つの物語を交互に展開する演出手法を「テレコ」と呼んだことに由来。
有力説②:「手入れこ(ていれこ)」→「テレコ」に変化したという説も。
使用例
・「資料のページがテレコになってる」=15ページと17ページが入れ違っている。
・「AとBのデータがテレコです」=本来の順番と逆になっている。
3. なぜIT業界で使われるの?
入れ子:プログラミング構造に直結するため、技術者の間で自然に定着。
テレコ:関西方言が語源ながら、「交互」「入れ違い」という現象が多発するIT現場で便利な表現として浸透。
混同注意:「テレコになってる」と「入れ子になってる」は意味が違う!
→「テレコ」は順番の誤り、「入れ子」は構造の深さ。
まとめ
IT用語には、意外な文化的背景や言語の変遷が隠れています。
「 入れ子 」は英語由来の技術用語、「テレコ」は日本語の演劇文化から生まれた言葉。
どちらも、構造や順序を意識する場面で役立つ便利な表現です。
阿久梨絵でした!