こんにちは、阿久梨絵です!
「 VLOOKUP なら使えるけど、最近XLOOKUPって聞くように…」
そんな方へ向けて、今回は両者の違いと使い分けポイントを徹底解説します。
どちらも「指定条件に一致するデータを取り出す」ためのExcel関数ですが、実務での“使いやすさ”には大きな差があるんです!
基本の違い──構文&動き方の比較
項目 | VLOOKUP | XLOOKUP |
---|---|---|
利用開始年 | 古くから存在(Excel 1.0時代) | 2020年以降(Office 365 / Excel 2019以降) |
検索方向 | 縦のみ(左→右) | 縦横どちらもOK |
列位置指定 | 必要(列番号で指定) | 不要(直接列範囲を指定) |
エラー対処 | IFERRORで補う必要あり | エラー時の返り値を関数内で指定可能 |
精度 | 厳密一致 or 近似を選択 | 両方+範囲検索も可能 |
配列対応 | 不可(1つずつ検索) | 複数値を一括検索できる(配列対応) |
具体的な使い方イメージ
VLOOKUPの例
=VLOOKUP(A2, B2:D10, 3, FALSE)
「A2の値」を検索し、B〜D列の中から一致する行の3列目(D列)を返す。
XLOOKUPの例
=XLOOKUP(A2, B2:B10, D2:D10, “該当なし”)
「A2の値」がB列に見つかれば、D列の対応値を返す。見つからなければ「該当なし」と表示。
どっちが便利?──業務での使い分け判断
シーン | 推奨関数 | 理由 |
---|---|---|
レガシーファイルの更新・保守 | VLOOKUP | 古い環境でも動作する。互換性を優先 |
新規の分析レポート | XLOOKUP | 構文がシンプルでエラー処理がしやすい |
横方向の検索が必要 | XLOOKUP | VLOOKUPでは不可。HLOOKUPの後継として使える |
複数条件の検索 | XLOOKUP+FILTER | 応用テクニックに向いている |
フォームや請求書のデータ取得 | VLOOKUPまたはXLOOKUP | 内容次第。誤動作の少ないXLOOKUPの方が安心かも? |
注意点:XLOOKUPに乗り換える前に
・利用には Excel 2019以降 or Microsoft 365 が必要
・関数に慣れていない人が見ると「???」となる可能性あり
・大量データや複雑検索では、INDEXやMATCHと比較する必要も
まとめ
VLOOKUPは歴史ある優秀な関数ですが、構造がやや古く、間違いやすい面も。
XLOOKUPを使えば、数式の見通しがよく、修正や共有にも強いデータ管理ができます。
乗り換えは「最初の1式」から。
少しずつ慣れていくことで、“見やすさと使いやすさ”が自然に身に付きますよ。
阿久梨絵でした!