こんにちは、阿久梨絵です!
iCloud+加入者が利用できる、 Safari 専用のプライバシー保護機能です。
通常のインターネット通信では、以下の情報が第三者に見えてしまいます。
・IPアドレス(おおよその位置)
・DNSリクエスト(どのサイトを見ようとしているか)
・閲覧履歴の蓄積
これらは ISP や広告会社、訪問先サイトに知られ、追跡やプロファイリングに使われることがあります。
プライベートリレーは、この構造的な問題を根本から解決するために作られました。
仕組み:通信を「2つのリレー」に分割する
Safariでサイトを開くと、通信は次のように処理されます。
① Apple が運用する「最初のリレー」
・ユーザーの IPアドレスは見える
・しかし 閲覧先のサイト名(DNS)は暗号化されていて見えない
② 他社が運用する「2つ目のリレー」
・閲覧先のサイト名(DNS)は復号できる
・しかし ユーザーのIPアドレスは知らされない
・ここで一時的な“代理IP”が発行され、サイトへ接続される
つまり…
Appleは「誰が」分かるが「どこを見るか」は分からない
他社は「どこを見るか」は分かるが「誰か」は分からない
この“情報の分離”によって、どの組織もユーザーの行動を特定できない構造になっています。
VPNとの違い
プライベートリレーは VPN と混同されがちですが、目的も構造も異なります。
| 項目 | プライベートリレー | VPN |
|---|---|---|
| 対応ブラウザ | Safariのみ | すべてのアプリ |
| IPの扱い | 代理IPを付与 | VPNサーバーのIPに統一 |
| 仕組み | 2段階リレー(Apple+他社) | 1つのVPN事業者に集中 |
| 匿名性 | 高いがTorほどではない | 事業者の信頼性に依存 |
| 目的 | プライバシー保護 | 匿名化・地域制限回避など |
VPNは“1社にすべての情報が集中する”のに対し、
プライベートリレーは“情報を分散させる”ことで安全性を高めています。
メリット
1. IPアドレスを隠せる
・位置情報を推測されにくくなり、追跡型広告の精度が下がります。
2. DNSリクエストが暗号化される
・ISPやネットワーク管理者に閲覧先を知られません。
3. 公共Wi‑Fiでも安全性が向上
・カフェや駅のWi‑Fiでも、通信内容が読み取られにくくなります。
4. Appleにも閲覧履歴が見えない
・“Appleが全部見るのでは?”という誤解を避ける重要ポイント。
デメリット・注意点
1. Safari以外では使えない
・Chromeやアプリ通信には適用されません。
2. 一部のサイトでログイン確認が増える
・代理IPのため、セキュリティチェックが発生することがあります。
3. 国によっては利用不可
・規制のある地域では自動的にオフになります。
4. 企業・学校ネットワークで制限される場合がある
・管理者がプライベートリレーをブロックしているケースもあります。
設定方法(iPhone / iPad)
1. 設定アプリを開く
2. Apple ID(最上段) → iCloud
3. プライベートリレーをオン
4. 「IPアドレスの位置情報」を選択
・一般的な位置情報(推奨)
・国単位の位置情報
Macでも同様に「システム設定 → Apple ID → iCloud」でオンにできます。
まとめ
Safari のプライベートリレーは、
“Appleにも他社にも、あなたの行動を特定させない”
という非常にユニークな仕組みを持つプライバシー技術です。
・Safari限定
・iCloud+加入者限定
・2段階リレーで情報を分離
・VPNとは目的も構造も異なる
Safariのプライベートリレーは、私たちが普段あまり意識しない「通信の裏側」を丁寧に守ってくれる仕組みです。
誰にも行動を特定させないという設計は、これからのWebに必要な“当たり前”になっていくはず。
Safariを使うだけで得られるこの安心感を、日々のブラウジングにそっと取り入れてみてください。
阿久梨絵でした!
