こんにちは、阿久梨絵です!
社内で使われている EXCEL ファイル。
見た目は整っていて、関数も入っていて、運用も回っている。──でもふと気づくと、
「このファイル、誰が更新してるの?」
「あの人がいないと回らないよね」
「手作業でコピペしてるって聞いたけど…」
そんな“属人化の罠”に陥っているケース、意外と多くありませんか?
今回は、EXCELを中心とした業務フローの属人化を防ぎ、再設計によってチーム全体の生産性を底上げする方法を考えてみます。
属人化とは何か?なぜ起きるのか?
属人化とは、特定の業務が特定の人に依存してしまう状態のこと。
EXCEL業務では、以下のような要因で属人化が進みがちです。
・関数やマクロが“その人しか理解していない”
・更新ルールが口頭ベースで、ドキュメント化されていない
・他部署との連携が“手作業の橋渡し”で成立している
・ファイルの保存場所・命名ルールが曖昧で、探すのに時間がかかる
こうした状態は、業務のブラックボックス化・引き継ぎ困難・ミスの温床につながります。
よくある“EXCEL属人化”の現場例
| ケース | 問題点 | 潜在リスク |
|---|---|---|
| 売上集計ファイルを毎朝手入力 | 自動化できるのに人力で更新 | 入力ミス・担当者不在時に停止 |
| 複数部署からのデータを手動統合 | フォーマットがバラバラ | 時間ロス・整合性崩壊 |
| マクロが壊れても誰も直せない | 作成者が退職済み | 業務停止・再構築コスト増 |
| ファイルが個人PCにしかない | 共有されていない | 情報漏洩・バックアップ不能 |
属人化を防ぐための再設計ステップ
1. 業務フローの可視化
まずは、EXCELが使われている業務の流れを図式化します。
「誰が」「何を」「どこで」「どうやって」更新しているかを明らかにすることで、属人ポイントが見えてきます。
2. ルールと構造の標準化
・ファイル命名規則・保存場所の統一
・入力欄と計算欄の分離
・コメントや説明セルの追加
・マクロや関数の簡素化・ドキュメント化
3. 自動化・ツール連携の検討
・Power QueryやPower Automateでの自動集計
・GoogleフォームやMicrosoft Formsでの入力受付
・TeamsやSlackとの通知連携
4. “誰でも使える”UX設計
・操作手順をマニュアル化
・UIをシンプルに(色分け・入力制限・ガイド表示)
・テスト用のダミーファイルを用意して練習できる環境を整備
まとめ
EXCEL は強力なツールですが、設計次第で属人化にもなり、チームの武器にもなります。
「そのEXCEL、何人が手作業してる?」という問いは、単なる効率化ではなく、業務の構造とUXを見直すきっかけになります。
属人化を防ぐことは、誰かを責めることではなく、仕組みで人を守ること。
業務フローの再設計は、現場の安心と組織の持続性を支える重要な一歩です。
阿久梨絵でした!
