こんにちは、阿久梨絵です。
EXCEL でデータ分析やグラフ作成をしていると、「範囲を自動で変えられたらいいのに…」と感じることはありませんか?
そんな時に活躍するのが OFFSET 関数です。この記事では、OFFSETの基本構造から、実務で役立つ応用例まで、やさしく解説します。
OFFSET 関数とは?
OFFSET関数は、あるセルを起点にして、「ずらす位置」と「範囲のサイズ」を指定することで、可変的な参照範囲を作る関数です。
OFFSET(基準セル, 行のずれ, 列のずれ, 高さ, 幅)
項目 | 意味 |
---|---|
基準セル | 起点となるセル |
行のずれ | 何行下(または上)に移動するか(負の値で上) |
列のずれ | 何列右(または左)に移動するか(負の値で左) |
高さ | 参照する行数(省略可) |
幅 | 参照する列数(省略可) |
使用例1:特定セルを参照する
=OFFSET(A1, 2, 1)
→ A1 を基準に、2行下・1列右のセル(つまり B3)を参照します。
使用例2:最新データ10件の集計
例えば、C5:C19 に売上データがあり、最新の10件だけを合計したい場合
最新の10件とは、日付順に並んだリストで、最後から10件を対象にします。
=SUM(OFFSET(C5, COUNTA(C5:C19)-10, 0, 10, 1))
・COUNTA(C5:c19):データ数をカウント
・OFFSET(…):最後から10件分の範囲を指定
・SUM(…):その範囲の合計を計算
直近5件の場合、
=SUM(OFFSET(C5, COUNTA(C5:C19)-5, 0, 5, 1))
OFFSET関数を使う際の注意点
・非表示セルも参照するため、フィルターをかけたデータには SUBTOTAL との併用がおすすめ
・データ量が多いと処理負荷が高くなることがあるので注意
・範囲参照として使う場合は SUM や AVERAGE と組み合わせるのが基本
まとめ
OFFSET 関数は、データの変化に対応する 柔軟で頼もしい仕組みを提供してくれます。
特に、グラフや集計に動的な要素が必要な時は、これがあると「もう手動修正いらない!」と思えるはず。
少し難しく感じるかもしれませんが、一度使いこなせば手放せない便利ツールです。
阿久梨絵でした!