こんにちは、阿久梨絵です!
サポート窓口でよく見かける「 一般電話 からは〇〇、IP電話・携帯からは△△」という案内。
「なんで電話番号が違うの?」と疑問に思ったことはありませんか?
さらに、「だったら全部、通話料が安い直通番号にすればいいのに…」という声もよく聞きます。
この記事では、番号が分かれている理由と、すべてを直通番号にできない事情をわかりやすく解説します。
電話の種類と通信網の違い
まずは、電話の種類とその通信方式を整理してみましょう。
| 種類 | 通信方式 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 一般電話(固定電話) | 公衆交換電話網(PSTN) | 安定した接続。地域番号(03など)を使用。 |
| IP電話 | インターネット回線 | VoIP技術。一部番号に接続できないことも。 |
| 携帯電話 | 携帯通信網 | 通信事業者ごとにルートが異なる。 |
これらの電話網は接続ルートや通話処理方法が異なるため、同じ番号にかけても正しくつながらないことがあります。
特にIP電話では、ナビダイヤル(0570など)に接続できないケースがあるため、企業は別の番号を案内する必要があるのです。
通話料の違いとユーザー配慮
企業が番号を分けて案内する理由には、通話料の最適化もあります。
・ナビダイヤルは、発信者が通話料を負担する仕組みで、携帯やIP電話からは割高になることも。
・一方、地域番号(03など)やフリーダイヤル(0120)は、通話料が安く済むか、企業側が負担する形。
・そのため企業は、「携帯・IP電話からは通話料が安い直通番号」を別途用意しているのです。
それでも「すべて直通番号」にできない理由
では、なぜすべてを通話料の安い直通番号に統一できないのでしょうか?
その背景には、企業側の事情と技術的な制約があります。
1. 企業のコスト負担
・フリーダイヤルは企業が通話料を全額負担するため、利用が増えると通信費が膨大に。
・ナビダイヤルは一部通話料をユーザーが負担することで、企業のコストを抑える仕組み。
2. システム・機能の制約
・ナビダイヤルは、自動音声案内・通話録音・時間帯別ルーティングなどの機能が使える。
・一般の直通番号では、これらの機能が使えないか、追加コストがかかることも。
3. 業務効率と番号の役割分担
・部署ごとに番号を分けることで、問い合わせ内容を効率的に振り分けられる。
・一つの番号に統一すると、オペレーターの負担が増え、対応が遅れる可能性も。
4. 通信事業者の制約
・通話料の設定は通信キャリアが決めているため、企業が自由に調整できない。
・IP電話や格安SIMでは、ナビダイヤルが高額になることもあるが、企業側では制御できない。
ユーザーができる対策は?
| 方法 | メリット |
|---|---|
| Web問い合わせ | 通話料ゼロ。記録も残る。 |
| LINE・アプリ通話 | 一部企業で無料対応。 |
| 通話定額プラン | ナビダイヤルも安くなる可能性あり。 |
| 番号をよく確認 | 「携帯からは別番号」などの案内を見逃さない。 |
まとめ
サポート窓口に複数の番号が記載されているのは、技術的な制約とユーザー配慮の両面からの工夫。
そして、すべてを直通番号にできないのは、企業のコスト管理と業務効率のための現実的な選択なのです。
次回電話をかけるときは、ちょっとだけその裏側を思い出してみてくださいね。
阿久梨絵でした!
