こんにちは、阿久梨絵です!
Xcode で開発していると、突然現れる赤いエラー。
「Thread 1: Fatal error: Unexpectedly found nil while unwrapping an Optional value」
「Command PhaseScriptExecution failed with a nonzero exit code」
…読んでも意味がわからない。ググってもピンとこない。
そんなとき、“エラーコードを読めない自分が悪いのか?”と落ち込んでしまうこと、ありませんか?
でも安心してください。エラーコードは“ヒント”であって、“答え”ではありません。この記事では、 Xcode で原因が追えないときに試すべきアプローチを整理します。
1. エラーコードは「症状」であって「原因」ではない
まず大前提として、Xcodeのエラーコードは「何が起きたか」を教えてくれるだけで、「なぜ起きたか」までは教えてくれません。
たとえば
・`unexpectedly found nil` → nilがあった。でもどこで?なぜ?は書いてない
・`Command CompileSwiftSources failed` → Swiftのビルドに失敗。でもどのファイル?は不明
つまり、エラーコードは“症状名”であって“診断結果”ではないのです。
2. 原因を追うための“5つの視点”
① エラー発生の「直前の操作」を思い出す
→ 何を変更した?ファイル追加?Storyboardいじった?Pod更新?
② コンソールログを読む(エラーコードよりも重要)
→ `lldb`や`po`コマンドで変数の中身を確認。printデバッグも有効。
③ ブレークポイントで“どこまで動いてるか”を確認
→ どの行で止まるか?どの変数がnilか?を視覚的に追える。
④ View HierarchyでUIの構造を確認
→ Storyboardで配置したはずのViewが表示されないときに有効。
⑤ “エラー文そのもの”でググらない
→ 「Xcode Command PhaseScriptExecution failed」ではなく、「Xcode ビルド失敗 Run Script」など、状況を言語化して検索するのがコツ。
3. よくある“原因がわからない”系エラーと対処法
エラー例 | よくある原因 | 対処のヒント |
---|---|---|
unexpectedly found nil | IBOutlet未接続 / StoryboardのViewがnil | Storyboardとコードの接続を再確認 |
Command CompileSwiftSources failed | Swiftファイルの構文ミス / モジュールの不整合 | 該当ファイルを1つずつビルドして特定 |
No such module 'X' | CocoaPodsやSPMの設定ミス | pod install or clean build folder |
App installation failed | 実機がロック中 / 証明書未信頼 | iPhoneの設定→デバイス管理を確認 |
4. それでも分からないときの“最終兵器”
・プロジェクトをクリーンビルド(Shift + Cmd + K)
・DerivedDataを削除(~/Library/Developer/Xcode/DerivedData)
・別のMacやXcodeバージョンで試す
・まったく同じエラーを再現する“最小構成”を作る
・ChatGPTやteratailで“状況ごと”相談する
まとめ
Xcode のエラーは、“読めない”のではなく、“読ませてくれない”ことが多い。
だからこそ、エラーコードに頼らず、状況を観察し、仮説を立てて検証することが大切です。
「エラーコードが読めない」と落ち込む前に、
“何が起きたか”ではなく、“何をしたか”を振り返る。
それが、Xcodeとの付き合い方の第一歩かもしれません。
阿久梨絵でした!