「 YES 」はなぜ“イエス”と読むのか?──発音と意味の裏にある言語の旅

こんにちは、阿久梨絵です!
日常で何気なく使っている「 YES (イエス)」。でもふと立ち止まってみると、「これ、なんで“イエス”って読むの?」と思いませんか?
英語のつづりを見れば「Y」「E」「S」なのに、「イエス」って、自然と読めるものなの?

今回は、そんな“読めそうで読めない”不思議な英単語「YES」に注目して、その語源・発音・文化的背景をひも解いてみます。

「YES」はどこから来たのか?

英語の「yes」は、古英語の ġēse(イエセ)に由来するとされています。
これには “ġē”(あなた)という言葉が含まれていて、「あなたがそう言うなら」=「その通りです」というニュアンスが含まれていました。

つまり、「yes」はもともと相手への同意の意思を示す表現だったのです。

なぜ「イエス」と読むのか?

英語での発音は [jɛs](IPA表記)。
この発音、日本語に取り入れる際に「イエス」とカタカナ表記されたのが定着しました。

でも冷静に見ると「YES」って、ローマ字的には「イェス」「イェズ」「イェスゥ」とも読めそうですよね?
それでも「イエス」が通じてしまうのは、カタカナ英語としての慣習と、“イエス・キリスト”の影響が大きいかもしれません。

「YES=イエス・キリスト」ではない?

ここで混乱する人も多いですが、「YES」と「イエス・キリスト(Jesus)」は別物です。
Jesus の語源はラテン語の Iesus、さらに遡るとヘブライ語の Yeshua に由来します。

しかし日本語では、どちらも「イエス」という音で表記されてしまったため、発音の一致と意味の不一致が生じたのです。
「YES」は肯定「イエス・キリスト」は人名──まったく別の道から来た言葉が、日本語で“同じ読み”になる現象です。

読めない英語は、読ませる側にクセがある

「YES」を「イエス」と読むのは、もはや日本語化された“慣れ”によるもの。
同じように、「BUS(バス)」や「DESK(デスク)」も、英語の発音とは微妙に違っていても通じてしまう

つまり、正確に読めるかより、社会で通じるかが勝つ世界なんです。

まとめ

「 YES 」は古英語の同意表現が語源
発音は [jɛs] で、日本語では「イエス」と表記
イエス・キリストとの混同が起きやすいが意味はまったく違う
読みにくさは、英語の表記とカタカナの慣習のズレから生じる
結局「YES」は、慣れと文化が融合して成立した“通じる読み方”

読めないけど読める」というこの不思議さが、言葉の面白さでもあります。
次に「YES」と打ち込むとき、ちょっとだけその“音の旅”を思い出してみてください。
阿久梨絵でした!

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