自販機と スマホ はどうつながってる?——Bluetooth(BLE)で“ピッ”とつながる仕組み

こんにちは、阿久梨絵です。
最近の自販機、 スマホ を近づけるだけでドリンクが買えたり、スタンプが貯まったりしますよね
でもふと疑問に思いませんか?

これ、どうやって スマホ と自販機がつながってるの?

今回は、そんな“ちょっと未来っぽい”自販機の裏側にある技術、Bluetooth Low Energy(BLE)の仕組みをやさしく解説します。

BLEってなに?——Bluetoothの“省エネ版”

Bluetoothには2つの種類があります。

Bluetooth Classic:音楽やファイル転送など、大容量通信向け
Bluetooth Low Energy(BLE):省電力で短時間の通信に特化

自販機とスマホのやり取りには、BLEが使われています
なぜなら、通信時間は一瞬で済むし、電力消費も最小限に抑えられるからです。

自販機は“ビーコン”のように存在を知らせている

BLE通信の第一歩は、自販機が「ここにいるよ!」と発信すること。
これを「アドバタイズ(advertise)」と呼びます。

自販機は常にBLE信号を発信(アドバタイズ)
スマホがその信号をスキャンして検出
一致するUUID(識別子)を見つけたら接続開始

つまり、スマホが“近くの自販機”を見つけて自動でつながるという流れです。

BLE接続の流れ:スマホと自販機の“会話”

1. スマホがBLEスキャンを開始
2. 自販機のアドバタイズ信号を検出
3. 接続要求(コネクションリクエスト)を送信
4. 自販機が応答し、セッション確立
5. スタンプ付与や決済などのデータ通信を実行

この一連の流れは、数秒以内に完了します。
しかもBLEは省電力なので、自販機側もスマホ側もバッテリーに優しいのが特徴です。

なぜ「金額表示部」に近づけるの?

Coke ONなどの自販機では、「金額表示部にスマホを近づけてください」と案内されますよね。
これは、BLEの通信距離が数メートルと短いため、誤接続を防ぐためです。

近づけることで、他の自販機との混線を防ぐ
BLEのRSSI(信号強度)を使って“一番近い自販機”を特定
物理的に近づけることで、ユーザーの意図を明確にする

つまり、「近づける=この自販機を使いたい」という意思表示なんですね。

まとめ

項目内容
通信方式Bluetooth Low Energy(BLE)
接続方法アドバタイズ → スキャン → 接続
通信距離数メートル(近づける必要あり)
利点省電力・高速・自動接続

次にCoke ON対応の自販機を使うとき
この“ピッ”の裏にはBLEのアドバタイズと接続処理があるんだな」と思い出してみてください。
日常の中にある“見えない通信”が、ちょっとだけ面白く見えてくるかもしれません。
阿久梨絵でした!

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