IPv4と IPv6 の違いとは?次世代インターネットプロトコルの基本を解説

こんにちは、阿久梨絵です!
インターネットの世界では、IPアドレスは欠かせない存在です。私たちが日常的に使っているインターネットも、このIPアドレスを基に通信が行われています。しかし、近年では従来のIPv4から新しい IPv6 への移行が進んでいます。今回は、IPv4と IPv6 の違いについて詳しく解説し、それぞれの特徴利点を紹介します。

IPv4とは?

基本情報

IPv4(Internet Protocol version 4)は、1983年に導入されたインターネットプロトコルのバージョンです。32ビットのアドレス空間を持ち、約43億個のIPアドレスを提供します。これは、インターネット初期から現在に至るまで広く使用されています。

特徴

アドレス形式 4つの8ビット値(オクテット)で構成され、例として「192.168.0.1」のような形式です。

アドレス空間の限界 約43億個のアドレスでは、現代の膨大な数のデバイスに対応しきれないため、アドレス枯渇の問題が発生しています。

NAT(Network Address Translation) アドレス枯渇問題を緩和するために、プライベートIPアドレスパブリックIPアドレス変換するNAT技術が使用されています。

IPv6 とは?

基本情報

IPv6 (Internet Protocol version 6)は、IPv4の後継として1998年に導入されました。128ビットのアドレス空間を持ち、事実上無限に近い数のIPアドレスを提供します。これにより、現在のインターネットの成長や将来の需要に対応することができます。

特徴

アドレス形式 8つの16ビット値(セグメント)で構成され、例として「2001:0db8:85a3:0000:0000:8a2e:0370:7334」のような形式です。

広大なアドレス空間 約340澗(じょ)個のアドレスを提供し、アドレス枯渇の問題を解決します。

組み込みのセキュリティ IPsec(IP Security)によるデータ暗号化認証機能が標準で組み込まれており、セキュリティが強化されています。

自動設定機能 デバイスがネットワークに接続されると自動的にIPアドレスを取得する「ステートレスアドレス自動設定(SLAAC)」機能を持ち、管理が容易です。

IPv4と IPv6 の主な違い

アドレス空間

IPv4 :32ビットのアドレス空間で約43億個のアドレスを提供。

IPv6 :128ビットのアドレス空間で約340澗(じょ)のアドレスを提供。

アドレス形式

IPv4 :「192.168.0.1」のようにドットで区切られた4つの10進数

IPv6 :「2001:0db8:85a3:0000:0000:8a2e:0370:7334」のようにコロンで区切られた8つの16進数

セキュリティ

IPv4 :セキュリティ機能はオプションであり、追加の設定が必要。

IPv6 :IPsecによるデータ暗号化と認証機能が標準で組み込まれている。

自動設定

IPv4 :DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を使用して自動的にIPアドレスを割り当てるプロトコル。

IPv6 :ステートレスアドレス自動設定(SLAAC)機能により、自動的にIPアドレスを取得。

トラフィックの制御

IPv4 :アドレス枯渇のため、NATを使用してトラフィックを管理

IPv6 :広大なアドレス空間により、NATなしで直接通信が可能

IPv6 への移行の重要性

未来への対応

インターネットの利用がますます拡大する中で、新たなデバイスやサービスが増加しています。 IPv6 は、将来のインターネットの成長に対応するための重要な基盤となります。

セキュリティの強化

IPv6 は、IPsecを標準でサポートしているため、より強固なセキュリティを提供します。これにより、データの保護や不正アクセスの防止が強化されます。

パフォーマンスの向上

IPv6 は、自動設定機能やトラフィック制御の改善により、ネットワークのパフォーマンスを向上させることができます。

まとめ

IPv4IPv6 は、それぞれ異なる特徴利点を持つインターネットプロトコルです。IPv4は現在も広く使用されていますが、アドレス枯渇やセキュリティの課題があります。一方、 IPv6広大なアドレス空間を提供し、セキュリティや自動設定機能が強化されています。将来のインターネットの成長や安全性を考えると、 IPv6 への移行は避けられない重要なステップとなるでしょう。
阿久梨絵でした!

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