こんにちは、阿久梨絵です!
Windows は長い歴史の中で、バージョン番号が素直に増えていないことで知られています。
「Windows 9 はどこへ行ったのか」「10 の次が 11 なのはなぜか」──そんな素朴な疑問には、実は技術的・歴史的な背景がしっかり存在します。
この記事では、Windows のバージョン番号に隠れた“裏側”を、専門的な視点からやさしく解説します。
Windows のバージョン番号は「製品名」と「内部バージョン」が別物
まず押さえておきたいのは、Windows の“名前”と、OS の内部バージョン番号は別物という点です。
例として、Windows 10 の内部バージョンは 10.0。
一方で Windows 11 も内部バージョンは 10.0 のままです。
つまり、製品名としての「10」「11」はマーケティング的なラベルであり、内部的には同じ系統の OS が続いています。
なぜ Windows 9 は存在しないのか
これは有名な話だけど、技術的な互換性問題を避けるためという説が最も有力です。
過去の Windows 95 / 98 を判別するために、古いアプリが
if (WindowsVersion.StartsWith(“9”)) { … }
のようなコードを書いていたケースが多く、
「Windows 9」という名前にすると誤判定が起きる可能性があったと言われています。
もちろん公式に明言されたわけではないけれど、技術者の間では“ほぼ確定”として扱われています。
Windows 10 は「最後の Windows」だったはず
2015 年、Microsoft は Windows 10 を
「Windows の最後のバージョン」
と位置づけ、継続的アップデートで進化させる方針を示しました。
しかし、後にこの方針は転換されます。
理由は複数あります。
UI/UX の大幅刷新が必要になった
Windows 10 のデザインは長期運用を前提にしていたけれど、
ハードウェアの進化(高 DPI、タッチ、2-in-1 デバイス)に合わせて
根本的なデザイン再構築が必要になった。
セキュリティモデルの強化
TPM 2.0 の必須化など、
ハードウェアレベルでのセキュリティ強化を行うには
新しい製品ラインとして切り出す方が合理的だった。
市場への“再アピール”
Windows 10 のブランドが成熟しすぎていたため、
新しい UI と体験を強く印象づけるには
「11」という新しい名前が必要だった。
Windows 11 の内部バージョンが「10.0」のままな理由
Windows 11 は見た目こそ大きく変わったけれど、
内部的には Windows 10 の延長線上にあります。
・カーネルは Windows NT 系の継続
・ドライバモデルも Windows 10 と互換
・アプリ互換性も基本的に維持
つまり、内部的には“Windows 10 の進化版”であり、
大きな断絶を避けるために内部バージョンは据え置かれています。
バージョン番号の“飛び方”は Windows の伝統
実は Windows のバージョン番号は昔から飛びがちです。
| 製品名 | 内部バージョン |
|---|---|
| Windows 3.1 | 3.1 |
| Windows 95 | 4.0 |
| Windows 98 | 4.1 |
| Windows Me | 4.9 |
| Windows XP | 5.1 |
| Windows Vista | 6.0 |
| Windows 7 | 6.1 |
| Windows 8 | 6.2 |
| Windows 8.1 | 6.3 |
| Windows 10 | 10.0 |
| Windows 11 | 10.0 |
Windows 7 が内部バージョン 6.1 なのは有名な話で、
互換性維持のために内部番号を大きく変えないという文化が続いています。
まとめ
・Windows の製品名と内部バージョンは別物
・Windows 9 が存在しないのは互換性問題が理由とされる
・Windows 10 は“最後の Windows”のはずが、技術的・市場的理由で 11 が登場
・Windows 11 の内部バージョンが 10.0 のままなのは互換性維持のため
数字の裏側には、長い歴史と技術的な積み重ねが隠れています。
Windows のバージョン番号は、単なる数字以上の“物語”を持っていると言えるでしょう。
阿久梨絵でした!
