こんにちは、阿久梨絵です！
「 パスワード 管理の議論が、セキュリティ担当・情シス・現場・経営陣で四分五裂。まさに“船頭多くて山のぼる”状態。安心のためのルールが、逆に不安を生んでしまう。」
この一文に、現場の混乱が凝縮されています。
それぞれが“正しい”ことを言っているのに、なぜか安心が遠ざかる──その理由を、立場ごとの声から紐解いてみましょう。
セキュリティ担当：「守ることが最優先です」
「万が一の情報漏洩は、企業の信頼を失う致命傷。
強固なパスワードルールは、最低限の防衛線です。」
・英数字・記号・12文字以上・定期変更など、厳格なルールを推奨。
・ただし、現場の負担や運用の難しさには、やや無頓着になりがち。
情シス（情報システム部門）：「運用できなければ意味がない」
「ルールが複雑すぎると、問い合わせが増えて業務が止まる。
現場が使える仕組みでなければ、セキュリティも形骸化します。」
・管理ツールや自動化を導入したいが、現場の理解や予算が壁に。
・セキュリティ担当との板挟みになりやすい。
現場スタッフ：「覚えられない、使いづらい」
「毎月変える12文字のパスワードなんて無理。
結局、メモに書くしかない。これって本末転倒じゃないですか？」
・業務に直結する不便さが、心理的ストレスや抜け道の原因に。
・「怠慢」ではなく、「SOS」としての行動が多い。
経営陣：「リスクは避けたい。でもコストも抑えたい」
「情報漏洩は避けたい。でも、ツール導入や教育にかける予算は限られている。
できるだけ“安く・早く・安全に”を実現したい。」
・現場の声とセキュリティの理想の間で、現実的な落としどころを探している。
・ただし、現場の“感情”までは見えづらい。
それぞれの“正義”がぶつかるとき、安心はどこへ？
誰も間違っていない。
でも、誰もが少しずつ孤立している。
この状況こそが「船頭多くて山のぼる」。
本来、安心のために進むはずの船が、意見の多さに翻弄されて迷走してしまう。
まとめ
パスワード 管理の議論が四分五裂するのは、誰かが間違っているからではありません。
それぞれが「守りたいもの」「譲れないもの」を持っているからこそ、意見がぶつかるのです。
でも、安心は“正しさ”の勝敗ではなく、“使いやすさ”の共通点から生まれる。
現場の声に耳を傾け、感情に寄り添いながら設計されたルールこそが、文化として根づいていきます。
「安心は、覚えやすさから始まる」
この言葉が、あなたの職場やサービス設計の小さなヒントになりますように。
阿久梨絵でした！
