こんにちは、阿久梨絵です。
「ちょっとした自動処理を書いたよ」と言いたいとき──
あなたは「スクリプト」と言いますか?「 バッチ 」?それとも「シェル」?
実はこの言葉、やっていることは似ていても、使う人や環境によって呼び方が変わるんです。
今回は、そんな“自動処理の呼び方の揺れ”を見ていきます。
それぞれの言葉、どう違う?
| 呼び方 | 主な使われ方 | ニュアンス・背景 |
|---|---|---|
| スクリプト | 汎用的な自動処理全般(OS問わず) | プログラミング寄り・中立的 |
| シェル | UNIX/Linux系のコマンド自動化 | ターミナル文化・bash/zshなどが前提 |
| バッチ | Windows系のコマンド自動化 | .batファイル・レガシーな印象も |
「スクリプト」は一番中立な言葉
PythonやJavaScript、PowerShellなど、言語を問わず“自動で動くコード”全般を指すときに使われます。
・例:「ログを整形するスクリプトを書いた」「API呼び出しのスクリプトを組んだ」
・技術書やドキュメントでもよく使われる
・OSや言語に依存しない汎用性のある表現
「シェル」はUNIX/Linux文化の香り
bashやzshなど、シェル(Shell)と呼ばれるコマンドライン環境で動くスクリプトを指します。
・例:「cronでシェル回してる」「シェル芸で一発処理」
・#!/bin/bash などの記述があるファイル
・Linuxサーバー運用やDevOps界隈でよく使われる
「バッチ」はWindows文化の名残
.batや.cmdファイルで、Windowsのコマンドを自動実行する処理を指します。
・例:「起動時にバッチ走らせてる」「バッチ処理でログ削除」
・echo off や pause などの記述が特徴
・レガシーな印象もあるが、今も現役で使われている
どう使い分ければいいの?
・相手が誰かを意識する
→ エンジニア同士なら「シェル」や「バッチ」でも通じる
→ 非エンジニアや混在チームでは「スクリプト」が無難
・OSや環境を明示する
→ 「Windowsバッチ」「Linuxシェルスクリプト」など、補足をつけると親切
・ファイル拡張子で判断されることもある
→ .shなら「シェル」、.batなら「バッチ」、.pyなら「Pythonスクリプト」
まとめ
「スクリプト」「シェル」「 バッチ 」──
どれも“自動で処理を実行する”という目的は同じ。
でも、その呼び方にはOS文化、職種、歴史的背景がにじんでいます。
言葉の違いを知っておくと、相手との距離感や理解度に合わせた伝え方ができるようになります。
それは、技術だけでなく、チームの信頼にもつながるはずです。
阿久梨絵でした!
