こんにちは、阿久梨絵です!
開発現場でよく聞く「 デプロイ 」と「リリース」。
どちらも「新しい機能や修正を公開する」ことを指しますが──
実は、使う人の立場によってニュアンスが微妙に違うんです。
今回は、この“言葉の揺れ”を通して、IT業界のコミュニケーションの奥深さを見てみましょう。
「デプロイ」とは?──技術者の視点
デプロイ(Deploy)は、コードやアプリケーションをサーバーやクラウド環境に配置・展開する技術的な作業を指します。
・CI/CD(継続的インテグレーション/デリバリー)との関連が強い
・GitHub ActionsやJenkinsなどの自動化ツールで使われる
・「ステージング環境にデプロイ」「本番環境にデプロイ」など、環境単位での操作が中心
よくある会話例
「この修正、まだステージングにデプロイしてないよ」
「本番デプロイは金曜夜に回避しよう」
→ 技術者同士の会話では、具体的な操作やタイミングを共有する言葉として使われます。
「リリース」とは?──ユーザーや非エンジニアの視点
リリース(Release)は、ユーザーに向けて新しい機能や修正を正式に公開することを指します。
・プレスリリースやお知らせ文にも使われる
・「〇〇機能をリリースしました」「新バージョンをリリース」など、外向きの表現が中心
・マーケティングやサポート部門でも使われる言葉
よくある会話例
「この機能、いつリリースされる予定ですか?」
「リリース後にユーザーからの反応を見たいですね」
→ 非エンジニアやユーザーとの会話では、公開のタイミングや影響を伝える言葉として使われます。
使い分けのポイント
| 用語 | 主な使われ方 | 対象・ニュアンス |
|---|---|---|
| デプロイ | 技術的な操作・環境展開 | 技術者向け・内部作業感 |
| リリース | 公開・告知・ユーザー向け | 非エンジニアにも通じる・外向き |
まとめ
「 デプロイ 」と「リリース」は、同じ出来事を違う視点から見た言葉。
技術者は“どう配置するか”を語り、ユーザーは“いつ使えるか”を気にする──
そんな立場の違いが、言葉の選び方に表れるのです。
この揺れを知っておくと、チーム内のすれ違いを防ぎ、よりスムーズなコミュニケーションが可能になります。阿久梨絵でした!
