こんにちは、阿久梨絵です!
「ポスト量子暗号(Post-Quantum Cryptography)」──名前からして難しそうですよね。
でも、これは“未来のセキュリティを守るための準備”の話。
Windows ユーザーにとっても、じわじわと関係してくる重要なテーマです。
この記事では、量子コンピュータの脅威と、それに備える「ポスト量子暗号」について、日常のセキュリティ意識と結びつけながらやさしく解説します。
そもそも「量子コンピュータ」って何?
量子コンピュータは、従来のコンピュータとはまったく違う仕組みで動く“超高速な計算マシン”。
まだ一般には普及していませんが、もし実用化されると、現在の暗号技術が一瞬で破られる可能性があると言われています。
例
今のインターネット通信で使われている「RSA暗号」は、量子コンピュータなら数秒で解読できる可能性がある。
ポスト量子暗号とは?
「ポスト量子暗号」は、量子コンピュータでも破られにくい新しい暗号方式のこと。
つまり、「量子コンピュータが登場しても安全な暗号」を今のうちから準備しておこう、という考え方です。
MicrosoftやGoogleなどの大手企業は、すでにこの技術の導入を始めています。
Windowsでも、2025年秋のアップデート(25H2)以降、一部の通信にポスト量子暗号が使われ始めています。
Windowsユーザーに関係あるの?
→→→はい、あります。
たとえば、以下のような場面でポスト量子暗号が関係してきます。
・OneDriveやOutlookなどのクラウド通信
・Windows Updateの署名検証
・企業向けのVPNや証明書通信
・将来的にはEdgeやTeamsなどのWeb通信にも導入予定
つまり、「知らないうちに守られている」セキュリティの一部が、ポスト量子暗号に切り替わっていくということです。
日常のセキュリティ意識とどうつながる?
ポスト量子暗号は、ユーザーが直接操作するものではありません。
でも、これをきっかけに「セキュリティは“未来の脅威”にも備えるもの」という意識を持つことが大切です。
できること
・Windows Updateを定期的に実行する(新しい暗号技術が含まれる)
・信頼できるクラウドサービスを使う(暗号技術の更新が早い)
・OSやブラウザのセキュリティ設定を見直す(HTTPSや証明書の確認)
まとめ
ポスト量子暗号は、量子コンピュータという“まだ見ぬ脅威”に備えるための技術です。
Windows ユーザーにとっては、「意識しなくても守られる」仕組みが整いつつありますが、その裏には、未来を見据えた技術者たちの努力があります。
弊社では、こうした難しい技術も「安心して読める形」で発信していきます。
阿久梨絵でした!
