こんにちは、阿久梨絵です!
「あ、ユニクロのロゴだ。安心かも。」
そんなふうに思ったあなたへ。
最近、メールの差出人欄に企業ロゴが表示されることが増えています。ユニクロ、ANA、Indeedなど、見慣れたブランドが目に入ると、なんとなく安心してしまう。
でもそれ、本当に「安心していい」サインなのでしょうか?
このブログでは、差出人アイコンの正体「 BIMI 」について、仕組みと注意点をやさしく解説します。
BIMIって何?ロゴが表示される仕組み
BIMI(Brand Indicators for Message Identification)は、企業が自社ロゴをメールに表示するための国際的な認証技術です。
目的は、「このメールは正規の送信者です」と視覚的に伝えること。
ロゴを表示するには、企業側が以下の技術的条件を満たす必要があります:
・SPF(送信元認証)
・DKIM(電子署名)
・DMARC(なりすまし防止ポリシー)
・VMC(ロゴの証明書)取得
・DNSにBIMIレコードを追加
これらをクリアした企業だけが、差出人欄にロゴを表示できるようになります。
ロゴがある=安心?その限界とは
BIMIは信頼性の高い仕組みですが、「ロゴがあるから絶対安全」とは言い切れません。
・ ロゴ表示は「送信元が正規である可能性が高い」ことを示すだけ
・ メール本文やリンク先の内容までは保証されない
・ BIMI未対応のメールサービスではロゴが表示されないこともある
・ DMARCポリシーが緩いと、なりすましを許す余地がある
つまり、ロゴは「安心のヒント」にはなるけれど、「安心の保証」ではないのです。
なりすましは本当に防げるの?
BIMIはなりすまし対策として非常に有効ですが、完全な防御ではありません。
最近のフィッシングメールは、以下のような手口で巧妙化しています。
・実在企業のロゴや文面をそっくりに再現
・リンクだけを偽のサイトに差し替える
・短縮URLやリダイレクトを使って、正規っぽく見せる
このような手口は、BIMIのロゴ表示だけでは見抜けないため、ユーザー側の確認も重要です。
安心しすぎないためにできること
皆さんができる「ちょっとだけ慎重な習慣」を紹介します。
・差出人名だけでなく、送信元アドレスも確認する
・メール内のリンクは直接クリックせず、公式サイトからアクセス
・ロゴがない=怪しい、ではない。ロゴがある=絶対安全、でもない
まとめ
BIMI によるロゴ表示は、メールの信頼性を高める素晴らしい仕組みです。
でも、安心しすぎず、ちょっとだけ慎重に。
それが、日々の安心を守るコツです。
阿久梨絵でした!
