『 一 』の誤解に寄り添う:部首と筆画のすれ違い

こんにちは、阿久梨絵です!
「 一 」という漢字を見て、「部首は『一』でしょ?」と思ったあなた。実はそれ、半分正解で、半分誤解かもしれません。

この違和感、漢字の世界に足を踏み入れたばかりの人だけでなく、長年使ってきた人でもふと立ち止まるポイント。今回はその「なぜ?」に、やさしく寄り添ってみます。

「一」は部首?それとも横画?

まず結論から言うと、「一」は正式な部首名として『一部(いちぶ)』に分類されます。辞書や漢字辞典では、これはれっきとした部首のひとつです。

ただし、その形のシンプルさから、筆画(ひっかく)として「横画(おうかく)」と呼ばれることもあり、このあたりが混乱のもとになっています。

部首ってそもそも何?

部首とは、漢字を分類するための「ラベル」や「グループ名」のようなもの。
意味や形の共通点をもとに、辞書で探しやすくしたり、漢字の成り立ちを理解するヒントになります。

たとえば

漢字部首意味のつながり
林・森・桜木に関係する
河・海・涙氵(水)水に関係する
鳥・鴨・鷹鳥に関係する

「一」が特別な理由

「一」は部首として成立しているにもかかわらず、少し特殊な扱いを受ける理由は、主に以下の3つです。

1. 形がシンプルすぎる

 一本線だけなので、意味や構造の手がかりが少なく、分類の“親”になりにくい印象があります。

2. 筆画としても代表的

 「横画」として筆順や書道の世界ではよく登場し、部首というより“書き方の分類”として認識されることがあります。

3. 部首になる漢字が少ない

 「一」が部首になる漢字は限られていて、辞書では「一部」として分類されるものの、あまり目立たない存在です。

紛らわしい例もちらほら

漢字部首解説
一部正式な部首名。筆画としては「横画」とも呼ばれる
一部「一」が部首になる代表例
士部「一」に似ているが別の部首
玉部「一」が含まれていても部首は「玉」

まとめ

「 一 」が「一」の部首じゃない…という違和感は、実は分類の目的や文脈によって呼び方が変わることから生まれたもの
辞書では「一部」筆順では「横画」どちらも正しいけれど、使い方が違うんです。

漢字の棚おろしは、ただの知識整理ではなく、言葉との関係を見直す小さな旅
そんな視点で、次に辞書を開くとき、きっと新しい発見が待っています。
阿久梨絵でした!

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