こんにちは、阿久梨絵です!
スマホで Web を見ていて、ふと気づくことがあります。
「戻る」ボタンを押しても、さっきのページに戻れない。
リンクを踏んだら、どこから来たか分からなくなる。
アプリに飛ばされて、Webに戻れない。
これ、実は多くの人が感じている“スマホWebの違和感”です。でも、なぜこんな導線になっているのでしょうか?
「戻る」が効かない瞬間たち
・SNSでリンクを開いたら、アプリ内ブラウザで別世界に
・広告を踏んだら、元のページに戻れず“迷子”に
・モーダルやSPA(シングルページアプリ)で、履歴が残らない
・外部リンクが新規タブではなく“上書き”される
PCでは当たり前にできる「戻る」が、スマホでは通用しない場面が増えています。
設計者の視点:「戻れない」は“そういうもの”?
スマホWebの設計には、以下のような前提があります。
・画面が狭い → 導線をシンプルにしたい
・ユーザーは“戻る”より“進む”を優先する
・アプリ連携や広告収益の都合で、戻らせたくない場面もある
・SPAや動的読み込みで、URL履歴が残らない構造が増えている
つまり、「戻れない」のは設計ミスではなく、“そういう思想”で作られていることが多いのです。
UXとしての問い:「戻れない」は本当に正解か?
・ユーザーが迷子になる導線は、離脱率を高める
・「戻れない」ことで不信感やストレスが生まれる
・情報探索や比較検討がしづらくなる
・スマホ特有の“閉じた体験”が、Webの自由さを損なう
「戻れない設計」は、短期的には収益につながっても、長期的にはユーザーの信頼を損なう可能性があります。
改善のヒント:スマホでも“戻れる”設計を
・外部リンクは新規タブで開く
・モーダルやSPAでも履歴を残す工夫を
・アプリ連携は「戻る」導線を明示する
・パンくずリストや履歴表示で、ユーザーの位置を可視化する
「戻れる安心感」は、UXの基本です。スマホだからこそ、意識的に設計する必要があります。
まとめ
スマホ Web は、便利で速くて美しい。でも、“戻れない”という違和感を放置すると、ユーザーは離れていきます。
「そういうものだから」ではなく、「本当にそれでいいのか?」と問い直すこと。
それが、次世代のWeb設計に必要な視点ではないでしょうか。
阿久梨絵でした!
