ファイル保存 の“静かな選択”──NASとクラウドの違いをUXで読み解く

こんにちは、阿久梨絵です!
日々の業務や制作活動の中で、 ファイル保存 と共有は欠かせない要素です。
NAS(ネットワークドライブ)とクラウドストレージ、どちらを使えばいいの?」という問いは、単なる好みではなく、運用設計と安心感の選択でもあります。

この記事では、それぞれの特徴とメリット・デメリットを構造的に整理します。

まずは定義から

項目 ネットワークドライブ(NAS) クラウドストレージ
接続方法 社内LAN経由 インターネット経由
保存場所 社内設置のHDD サービス事業者のクラウドサーバー
共有範囲 社内中心(外部アクセスは設定次第) 社内外どこからでもアクセス可能
管理主体 自社で運用・保守 サービス事業者が運用

メリット比較

観点 NASのメリット クラウドのメリット
アクセス速度 社内LANで高速 外出先でもアクセス可能
セキュリティ データが手元にあり安心 通信は暗号化され、バックアップも充実
コスト 一度購入すれば月額不要 初期費用ゼロ、必要分だけ課金可能
カスタマイズ性 RAID構成やユーザー権限を細かく設定可能 UIがシンプルで導入が容易

デメリット比較

観点 NASのデメリット クラウドのデメリット
初期導入コスト 本体購入が必要 容量が増えると月額課金が高額に
保守・運用負担 障害対応やバックアップは自社責任 サービス停止時の影響が大きい
外部アクセス 設定が複雑でセキュリティリスクあり 通信障害や回線速度に依存

UX的視点:どちらが“安心”を設計しやすいか?

NASは「閉じた安心」

社内で完結する運用に向いており、データの所在が明確。
・ただし、保守や障害対応には技術的な知識が必要。

クラウドは「開かれた柔軟性」

外出先や複数拠点での作業に強く、導入も簡単
・ただし、契約や容量管理、セキュリティポリシーの理解が不可欠。

結論:目的に応じて“構造”で選ぶ

利用目的 推奨ストレージ
社内での高速な共同作業 NAS(ネットワークドライブ)
外出先や複数拠点での共有 クラウドストレージ
セキュリティポリシーを自社で管理したい NAS
導入・運用の手間を減らしたい クラウドストレージ

まとめ

NASは「手元にある安心」、クラウドは「どこでも使える柔軟性」
どちらも一長一短。目的と運用体制に応じて選ぶのがベスト
UX設計の視点では、「誰が、どこで、何をするか」を明確にすることが鍵
セキュリティ・速度・保守負担・拠点数など、“構造的な条件”を見える化することが、安心の第一歩
そしてその選択は、技術ではなく“運用哲学”の反映でもある

安心は、スペックではなく“構造の理解”から始まる。
ファイル保存 の選択は、日々の業務の静かな土台──その土台をどう設計するかが、ブランドの信頼感を支えるのです。
阿久梨絵でした!

上部へスクロール
Verified by MonsterInsights