こんにちは、阿久梨絵です!
「このツール、業務効率化に最適です」
「 便利なはず 。あとは使うだけ」
「マニュアルは共有済みです」
そんな言葉が並ぶ社内チャット。
だが現場では、誰も使っていない。
それは、ツールが“便利”かどうかではなく、“使える体験”が設計されていないから。
なぜ“便利なはず”が使われないのか?
| 設計の盲点 | 現場で起きること | UX的損失 |
|---|---|---|
| 導入UXの不在 | 初回体験が不親切/導線が不明 | 「触るのが怖い」心理的離脱 |
| 学習UXの軽視 | マニュアルが複雑/研修が一方通行 | 「覚えるのが面倒」認知負荷の増加 |
| 文脈設計の欠如 | 業務フローとツールが噛み合わない | 「使う意味が分からない」不信感 |
| フィードバック導線の不在 | 不満が届かず、改善されない | 「言っても無駄」諦めと沈黙 |
導入UXがなければ、ツールは“使われない”
UXとは、ユーザー体験だけでなく、導入・学習・定着までを含む設計思想。
ツールが使われない理由は、以下のようなUX的欠陥にある。
・初回体験が不安だと、二度と触れられない
・学習コストが高いと、使う前に諦められる
・業務文脈とズレていると、使う意味が見えない
・フィードバックが届かないと、改善も止まる
UX視点で見る“使われるツール”の設計原則
導入UXは、ツールの価値を“体験”として届ける設計。
以下の要素が、使われるプロダクトを育てる鍵になる。
| 設計要素 | UX的視点 | 期待される効果 |
|---|---|---|
| 初回体験 | “最初の5分”で安心・達成感・納得を設計 | 離脱防止/定着率向上 |
| 学習UX | マニュアルより“体験で学べる”設計(LXD) | 認知負荷の軽減/自律的習得の促進 |
| 文脈設計 | 業務フロー・目的・心理状態に沿った導線設計 | 「使う意味」が明確になり、活用が進む |
| フィードバック導線 | 不満・要望を拾えるUIと運用設計 | 継続的改善/ユーザーとの信頼構築 |
まとめ
ツールは、導入された瞬間からUX設計が始まる。
「便利なはず」ではなく、
「安心して試せるか」
「業務の中で自然に使えるか」
「使った後に納得できるか」
その体験を設計することが、
“使われるツール”を育てる唯一の方法である。
阿久梨絵でした!
