こんにちは、阿久梨絵です!
iPhoneで撮った写真をPCに送ったとき、「.HEIC」という拡張子に戸惑ったこと、ありませんか?
「開けない」「見えない」「変換しないと使えない」──
そんな違和感は、画像フォーマットとアプリの互換性のすれ違いから生まれています。
今回は、 HEIC 形式を“標準で”サポートしているアプリと、その背景にあるUX設計の意味を整理してみます。
HEICとは?──軽くて高画質、でも互換性に課題あり
HEIC(High Efficiency Image Coding)は、iOS 11以降のiPhoneで採用された画像形式。
JPEGよりも高画質で、ファイルサイズが小さいのが特徴です。
でも、すべてのアプリが対応しているわけではないため、
「開けない」「変換が必要」というUXの違和感が生まれます。
“軽くて綺麗”が、“見えない不安”になる瞬間。
HEICを“標準で”開けるアプリ一覧【2025年版】
| アプリ名 | 対応状況 | 備考 |
|---|---|---|
| Apple「写真」アプリ(iOS/macOS) | ◎ | iPhone・Macでは完全対応。変換不要。 |
| Windows 11 フォトアプリ(22H2以降) | ◎ | 拡張機能なしで開ける |
| Windows 10 フォトアプリ | △ | 拡張機能「HEIF and HEVC Media Extensions」が必要 |
| Google フォト | ◎ | HEICをアップロード・表示・共有可能 |
| Dropbox | ◎ | HEICをそのまま保存・表示可能 |
| Adobe Lightroom(最新版) | ◎ | HEICを直接読み込み・編集可能 |
| Photoshop(2023以降) | ◎ | WindowsでもHEICを直接開ける |
| Microsoft Word / Excel | △ | 拡張機能があれば画像挿入可能 |
| CopyTrans Studio(Windows) | ◎ | HEICを閲覧・変換できる無料ツール |
| iMazing Converter(Mac/Win) | ◎ | HEICをJPEG/PNGに変換可能 |
なぜ“開けない”という違和感が生まれるのか?
1. 拡張子が“見慣れない”
・「.jpg」「.png」は馴染みがあるが、「.heic」は初見で不安になる
2. アプリによって対応がバラバラ
・同じPCでも、アプリによって開けたり開けなかったりする
3. 変換が“前提”になるUXの不自然さ
・「開く前に変換してね」という設計は、ユーザーの安心を損なう
“開けるかどうか”は、“信頼できるかどうか”のUX設計。
UX的に安心を設計するには?
1. HEIC対応アプリを“標準化”する
・OSレベルでの対応(Windows 11以降)
・Webサービス(Googleフォト・Dropbox)での互換性強化
2. 変換不要の環境を整える
・iPhoneの設定で「互換性優先」にすると、JPEGで保存される
(設定 → カメラ → フォーマット → 互換性優先)
3. “開けるかどうか”を事前に確認できる設計
・ファイル共有時に「この形式は開けますか?」というUXガイドがあると安心
“開けること”は、“つながること”。UXは技術と感情の橋渡し。
まとめ
HEIC 形式は、iPhoneが生み出した美しくて軽い画像設計。
でもその美しさが、互換性の壁にぶつかると、UXの不安に変わる。
だからこそ、アプリやOSが「標準で開ける」ことは、
“技術の進化”だけでなく、“安心の設計”でもある。
画像は、記録であり、記憶でもある。
その記憶が、ちゃんと開けるように──
HEICという新しい形式が、“誰でも見える安心”に育っていくことを願っています。
阿久梨絵でした!
