こんにちは、阿久梨絵です!
「この システム 、なんでこんなに使いづらいんだろう」
「自分の理解が足りないのかな…」
──そんなふうに、使いにくさを“自分のせい”と感じてしまう場面は多い。
でも実際には、その違和感の多くは“設計者の考慮不足”によって生まれている。
そしてその“考慮不足”には、3つの典型的な構造がある。
1. 本当に考慮していない
設計者が「ユーザーの操作感」や「初見の迷い」をそもそも想定していないケース。
機能要件だけで設計が進み、「使いやすさ」は後回しにされる。
・「このボタン、どこにあるかわからない」
・「初期設定が複雑すぎて、触る気にならない」
・「説明がなさすぎて、怖くて操作できない」
これは“設計者の視野の狭さ”がUXを壊す典型例。
ユーザーの文脈が設計に反映されていない。
2. 予算的に、除外した
「それが必要なのはわかっている。でも、予算が足りない」
──この判断は、現場ではよくある。
だが、UXの要素が“コスト”として切り捨てられると、信頼も一緒に失われる。
・ヘルプ機能がない
・初期導線が不親切
・エラー時の説明がゼロ
設計者は「わかっていたけど、削った」。
でもユーザーには「なぜこんなに不親切なのか」が伝わらない。
結果として、“設計者は何も考えていない”と誤解される。
3. 想定外の操作
ユーザーが設計者の想定を超えた使い方をすることで、システムが破綻するケース。
これは「ユーザーが悪い」のではなく、“想定の狭さ”が原因。
・スマホで操作するとは思っていなかった
・複数人で同時編集するとは考えていなかった
・入力欄に記号を入れるとは想定していなかった
設計者の「こう使うはず」という前提が、現場の柔軟性に追いついていない。
まとめ
・使いにくさの原因は、ユーザーではなく設計者の考慮不足にある
・その考慮不足は「無知」「予算」「想定の狭さ」という構造で生まれる
・UXは“設計された瞬間”ではなく、“使われた瞬間”に評価される
「使いにくい」と感じたとき、それはあなたのせいではない。
それは、設計者があなたの文脈を見落としているサインかもしれない。
その違和感を言語化することが、より良いUXへの第一歩です。
阿久梨絵でした!
