こんにちは、阿久梨絵です!
まず、ヾはカタカナの繰り返し+濁音を表す記号です。
つまり「 イヾ 」は「イ+イ(濁音)」=「イジ」と読む。
でも、「イの濁音って“ジ”なの?」と疑問に思いますよね。
実はここに、日本語の濁音変化のルールが関係しています。
「イ」の濁音は「ジ」になる理由
日本語の五十音表で見ると
| 清音 | 濁音 |
|---|---|
| カ → ガ | サ → ザ |
| タ → ダ | ハ → バ/パ |
| シ → ジ | チ → ヂ |
つまり、「シ」の濁音は「ジ」。
そして「イ」は、“シ”の母音部分だけを抜き出した音なので、
「イ+濁音」=「ジ」となるわけです。
だから「イヾ」は「イジ」と読む。
これは音韻的な変化であり、文字の形ではなく音の構造に基づいています。
「イヾ」が登場する場面は?
1. 古典文学・旧仮名遣い
・例:「シヾミ(シジミ)」「スヾメ(スズメ)」「イヾ(イジ)」
・明治〜昭和初期の文献や看板、書籍などでよく見られます
2. 固有名詞・人名・地名
・「すゞき」「いすゞ」など、ひらがな・カタカナの踊り字が使われることも
3. 美術・デザイン・レトロ表記
・昔ながらの雰囲気を出すために、あえて踊り字を使うケースも
まとめ
「イヾってイジ?なんでシが出てくるの?」という違和感は、
日本語の音韻構造と濁音変化を理解することで、納得感に変わります。
踊り字は、ただの記号ではなく、
音・意味・リズムを省略しながら伝える“日本語UXの美”なんです。
阿久梨絵でした!
