こんにちは、阿久梨絵です!
画像をモノクロ化する──それだけ聞くと「色をなくすだけ」と思われがちですが、 FireAlpaca には2種類のモノクロ化があります。
・モノクロ化(RGB平均)
・モノクロ化(輝度)
この2つ、実は“見え方”が大きく変わるんです。この記事では、それぞれの違いと使い分けのポイントを構造的に解説します。
そもそも「モノクロ化」とは?
モノクロ化とは、カラー画像をグレースケール(白黒)に変換する処理のこと。
ただし「どの色をどれだけ“白っぽく”or“黒っぽく”するか」は、計算方法によって変わります。
モノクロ化(RGB平均)とは?
RGB(赤・緑・青)の数値を単純に平均して、グレーの濃さを決める方法です。
| 色 | RGB値 | 平均値 | 表示されるグレー |
|---|---|---|---|
| 赤 | R=255, G=0, B=0 | (255+0+0)/3 = 85 | やや暗めのグレー |
| 緑 | R=0, G=255, B=0 | (0+255+0)/3 = 85 | 同じく暗めのグレー |
| 青 | R=0, G=0, B=255 | (0+0+255)/3 = 85 | 同じく暗めのグレー |
色の“明るさ”ではなく“数値の平均”で処理されるため、視覚的な明るさとズレが出ることがあります。
モノクロ化(輝度)とは?
人間の目が感じる“明るさ”に近い形で計算される方法です。
RGBの重みづけをして、緑を明るく、青を暗く処理します。
輝度の計算式(一般的な例)
輝度 = 0.299×R + 0.587×G + 0.114×B
| 色 | RGB値 | 輝度 | 表示されるグレー |
|---|---|---|---|
| 赤 | R=255, G=0, B=0 | 約76 | 暗めのグレー |
| 緑 | R=0, G=255, B=0 | 約150 | 明るめのグレー |
| 青 | R=0, G=0, B=255 | 約29 | かなり暗いグレー |
人間の視覚に近い処理なので、自然なモノクロ画像になります。
どちらを使えばいいの?
| 用途 | おすすめ処理 | 理由 |
|---|---|---|
| イラストの線画抽出 | 輝度 | 色の明るさを正確に反映できる |
| 色の平均を見たいとき | RGB平均 | 色のバランスを数値的に確認できる |
| 写真の自然なモノクロ化 | 輝度 | 見た目が自然で違和感が少ない |
| 特殊効果・実験 | RGB平均 | 意図的な“ズレ”を演出できる |
まとめ
FireAlpaca のモノクロ化が2種類あるのは、「見え方の違い」を選べるようにするため。
RGB平均は“数値的”、輝度は“視覚的”。
目的に応じて使い分けることで、納得感のある画像編集が可能になります。
阿久梨絵でした!
