こんにちは、阿久梨絵です!
「銀行からのメールだと思ったら偽物だった」「警察を名乗る電話が怪しかった」そんな経験はありませんか?
それ、もしかすると スプーフィング (spoofing)攻撃かもしれません。
この記事では、スプーフィングの仕組みと、実際に使われている技術・手法をわかりやすく解説します。
スプーフィングとは?
・“なりすまし”によって信頼を偽装する技術的詐欺手法
・攻撃者がメール・電話・Webサイト・IPアドレスなどを正規のものに見せかけて接触してくる
・目的は、個人情報の窃取・金銭の詐取・マルウェアの拡散など
スプーフィングに使われる主な技術・手法
| 技術・手法 | 仕組み | 目的 |
|---|---|---|
| メールヘッダー偽装 | From欄やReturn-Pathを改ざん | 銀行・企業・上司などを装う |
| IPヘッダー改ざん | パケットの送信元IPを偽装 | DDoS攻撃や不正アクセス |
| DNSキャッシュ汚染 | 偽のDNS情報を注入 | ユーザーを偽サイトへ誘導 |
| ARPスプーフィング | LAN内でMACアドレスを偽装 | 通信の盗聴・改ざん |
| 発信者ID偽装(電話) | 電話番号を偽装して表示 | 警察・税務署などを名乗る詐欺 |
| SMS送信元偽装 | SMSの送信者名を偽装 | スミッシング(SMS詐欺) |
| Webサイト模倣 | 本物そっくりの偽サイトを作成 | ログイン情報やカード情報の窃取 |
| GPS信号偽装 | 偽の位置情報を送信 | 車両誘導・位置詐欺など |
なぜ騙されるのか?UX的な視点
“見慣れた表示”が安心感を生む
→ 銀行名・企業ロゴ・電話番号など、信頼の記号を巧妙に模倣
“急がせる”心理操作
→ 「今すぐ対応しないと口座が凍結されます」など、焦らせて判断力を奪う
“正規っぽさ”の演出
→ 本物そっくりのURLやメールアドレスで、疑念を抱かせない設計
スプーフィング対策の基本
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| メール認証技術の導入 | SPF・DKIM・DMARCで送信元の正当性を検証 |
| 通信の暗号化 | HTTPSやVPNで盗聴・改ざんを防止 |
| 二段階認証の設定 | なりすましログインを防ぐ |
| OS・アプリの更新 | セキュリティパッチで脆弱性を防ぐ |
| 不審な連絡は通報 | 警察(#9110)や消費者ホットライン(188)へ |
まとめ
スプーフィング は、私たちが日常で築いてきた“信頼の記号”を模倣することで成立する詐欺手法です。
だからこそ、見た目だけで判断せず、構造的な確認と冷静な対応がUX的安心感につながります。
“信頼される設計”を目指すなら、“信頼を悪用する手口”も知っておくことが大切です。
阿久梨絵でした!
