ファンクションキー が統一されない理由──それは“規格外”だからです

こんにちは、阿久梨絵です!
F1〜F12。キーボードの最上段に並ぶ ファンクションキー には、「F5で更新」「F2で名前変更」など、便利なショートカットが多く割り当てられています。
しかしながら、メーカーによって動作が異なり、Fnキーとの組み合わせも統一されていないのが現状です。
なぜ、これほどまでにばらつきがあるのでしょうか?

この記事では、ファンクションキーの動作が統一されない理由と背景について、UXと設計思想の観点からご説明いたします。

ファンクションキーとは?

F1〜F12のキーは、OSやアプリケーションに特定の命令を送るショートカットキーです。
たとえば

F1:ヘルプ表示
・F2:ファイル名変更
F5:ページ更新
F11:全画面表示

これらはWindowsの標準動作ですが、ノートPCでは別の機能が割り当てられていることが多くあります。

メーカーごとの違いはなぜ起こるのでしょうか?

メーカーFnキーの組み合わせ備考
HP・LenovoFn+Shiftでロック切替明るさ・音量などが優先される設計です
DellFn+Escで切替ファンクションロック機能があります
MOUSEFn+NumLockで切替独自のFnキー割り当てが多く見られます
MacBookシステム設定で切替macOSではFキーの役割が根本的に異なります

統一できない理由は“規格外”だからです

ファンクションキーはOS側の標準動作に依存していますが、Fnキーはメーカーが独自に設計したハードウェア制御キーです。
そのため、Fnキーの動作はキーボードのファームウェアやBIOSに依存しており、統一規格が存在していないのです。

IBMがThinkPadで左下にFnキーを配置したのが始まりで、その後各社が独自に配列を決定しました。

UX的にはどうなのでしょうか?

ノートPCでは、画面の明るさ・音量・Wi-Fi切替などを素早く操作できる設計が優先される傾向があります。
一方で、ショートカット重視のユーザーにとっては、Fキー本来の動作が使いにくく感じられることもあります。
その結果、「Fnキーを押さないとF5が使えない」といった混乱が生じることもあります。

UX設計の分岐点は、「機能優先」か「操作性優先」かという選択にあります。

まとめ

ファンクションキー のばらつきは、メーカーごとのUX哲学の違いを映し出しています。
統一されない理由は、Fnキーが規格外の存在であり、設計の自由度が高すぎるためです。
それは、便利さと混乱の両方を生む“設計の余白”でもあります。

弊社では、こうした“見えにくい設計の分岐点”にも光を当てながら、ユーザー体験の本質を探ってまいります。
阿久梨絵でした!

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