こんにちは、阿久梨絵です!
「もしも乾電池だけで ノートパソコン が動いたら…」
災害時やアウトドア、電源のない環境での作業に使えたら便利ですよね。
でも実際、乾電池で ノートパソコン って動くの?その可能性と限界を、IT目線でリアルに掘り下げてみました。
そもそもノートパソコンに必要な電力って?
ノートパソコンは、機種によって必要な電力が違います。
一般的なビジネスノートなら、約45〜65W。ゲーミングPCなら100W以上が必要です。
・単三乾電池1本:1.2V × 約2,000mAh(=約2.4Wh)
・つまり、65Wで1時間動かすには約27本必要(理論値)
しかも、乾電池は直列・並列で電圧と容量を調整しないといけない。
つまり、ただ電池を並べればいいって話じゃない。
乾電池で動かすための構成(理論)
乾電池でノートパソコンを動かすには、以下のような構成が必要です。
1. 乾電池を直列で12V以上に昇圧(例:単三×10本で12V)
2. 並列で容量を増やす(例:同じ構成を3セット並列)
3. DC→ACインバーターでACアダプター代替
4. 安定化回路・ヒューズ・放熱対策も必須
つまり、乾電池だけで動かすには“自作バッテリーパック+電源変換装置”が必要。
これはもう、趣味の電子工作の領域です。
実験的にやってみたらどうなる?
仮に、単三乾電池30本を使って12V・6Ahの電源を作ったとします。
これをDC出力でノートPCに接続した場合
・軽量ノートなら1〜2時間程度は動作可能
・高負荷作業(動画編集・ゲーム)は起動すら厳しい
・電池の消耗が激しく、コスパ最悪
さらに、乾電池は電圧が徐々に下がるため、途中で電源が落ちる可能性も。
じゃあ、乾電池駆動のノートパソコンって存在しないの?
現代の市販モデルでは、乾電池駆動のノートパソコンは存在しません。
理由はシンプル
・電力効率が悪すぎる
・安定性・安全性に欠ける
・モバイルバッテリーの方が圧倒的に優秀
ただし、教育用・災害用・実験用として、乾電池駆動のミニパソコンが過去に存在した事例はあります。
でもそれは、“ノートパソコン”というより“電子端末”に近いものです。
まとめ
乾電池で ノートパソコン を動かすことは、理論上は可能。
でも、実用性・コスト・安全性を考えると、現代の選択肢では非現実的です。
代わりにおすすめなのは
・USB-C PD対応のモバイルバッテリー(最大100W)
・DC出力付きのポータブル電源(12V/19V対応)
・ソーラーパネル+蓄電池の組み合わせ(災害・アウトドア向け)
阿久梨絵でした!
