こんにちは、阿久梨絵です!
「まだ使えるから」「慣れているから」──そう思って使い続けている Windows XPやWindows 7。
でも、サポートが終了したOSには、静かに忍び寄るリスクがあることをご存じですか?
今回は、過去に実際に起きた「サポート終了OSが原因で問題となった事象」を振り返りながら、今のPC環境を安心して整えるためのヒントをお届けします。
事例1:世界を揺るがせた「WannaCry」ランサムウェア(2017年)
・対象OS:Windows XP(2014年にサポート終了)
・概要:SMBの脆弱性を突いたランサムウェアが、ユーザー操作なしで爆発的に感染拡大
・被害:150ヵ国以上、30万台以上が感染。病院・企業・政府機関などに甚大な影響
・教訓:サポート終了OSは脆弱性修正が行われず、攻撃対象になりやすい
「まだ使える」は「守られている」とは違う──そんな気づきを与えた事件でした。
事例2:フロリダ州水道局への不正侵入(2021年)
・対象OS:Windows 7(2020年にサポート終了)
・概要:TeamViewer経由でSCADAシステムに侵入され、水酸化ナトリウムの濃度を危険レベルに変更されかけた
・被害:職員が即座に気づき、人的被害はなし
・教訓:サポート切れOSはセキュリティ対策が不十分で、インフラ系にもリスク
「古いOSが残っていた」──それだけで、公共インフラが危機にさらされることも。
事例3:ウクライナ電力網への攻撃(2022年)
・対象:サポート終了済みのSCADAソフトウェア(Windowsベース)
・概要:国家支援型のサイバー攻撃により、変電所の制御システムが標的に
・被害:全国的なインフラ障害の危機
・教訓:古いOSや制御系ソフトは、国家レベルの攻撃対象にもなり得る
「更新されないOSは、静かに穴が空いた屋根のようなもの」──守る力が失われていく。
なぜサポート終了OSが危険なのか
| リスク項目 | 内容 |
|---|---|
| セキュリティ | パッチが提供されず、脆弱性が放置される |
| サポート | 技術的な問い合わせや修正が受けられない |
| 互換性 | 新しいソフトや周辺機器が対応しない |
| ウイルス対策 | セキュリティソフトが非対応になることも |
今できる安心対策
OSのアップグレードを検討する
→ Windows 11への移行で、セキュリティと互換性を確保
古いPCはオフライン運用に切り替える
→ ネット接続を切ることで、外部からの攻撃リスクを減らす
重要データはバックアップ+クラウド保存
→ 万が一の障害時にも復元できる安心設計を
セキュリティソフトは最新のものを使用
→ 現在サポートされているOSに対応したセキュリティソフトを選ぶ
感情設計の視点:サポート終了とは「守ってくれる人がいなくなる」状態
・「使えるかどうか」ではなく、「守られているかどうか」が重要
・サポート終了OSは、静かに“誰も見ていない場所”になってしまう
・UX設計でも、「更新されている=安心」「放置されている=不安」という感覚は、日々の行動に直結します
まとめ
| 項目 | バックアップあり | サポート終了OS |
|---|---|---|
| 安心感 | 復元できる・守られている | 更新されない・脆弱性が放置される |
| UX設計 | 信頼できる操作感 | 不安を呼ぶ操作感 |
| 対策 | 定期更新・クラウド連携 | オフライン化・段階的移行 |
「まだ使える」ではなく、「安心して使えるかどうか」──それが、今のOS選びの基準です。
阿久梨絵でした!
