こんにちは、阿久梨絵です!
スマホで動画を観る。クラウドに写真をアップする。Zoomで海外と会議する。
こうした日常の裏側には、目に見えない高速通信のインフラが張り巡らされています。
その代表格が「 光ファイバー 」。名前からして、いかにも速そうですよね。
でも、ふと疑問に思いませんか?
「光ケーブルって、光のスピードで通信してるの?」
「つまり、秒速30万kmでデータが飛んでるってこと?」
この問い、実は多くの人が誤解しています。
「光=最速」というイメージは強力ですが、技術の現実はもっと複雑。
本記事では、そんな“光速通信”の真実を、物理とITの視点からわかりやすく解き明かします。
光ファイバー内の光は減速する
光ケーブル(光ファイバー)は、ガラスやプラスチックなどの媒質でできています。
光がこの中を進むときは、屈折率の影響で速度が落ちます。
・ガラスの屈折率 ≒ 1.5
・つまり、光速 ÷ 1.5 ≒ 秒速20万km
これは依然として超高速ですが、真空中の光速とは違うという点が重要です。
しかも、光はまっすぐ進まない
光ファイバー内では、光は全反射を繰り返しながらジグザグに進みます。
この「バウンスしながら進む」構造も、伝達距離と時間に微妙な影響を与えます。
それでも電気信号より圧倒的に速い
従来の銅線ケーブルでは、電気信号が電子として流れますが、これは光よりもずっと遅く、減衰も激しい。
光ファイバーは、長距離でも高速・安定・低損失という点で圧倒的に優れています。
まとめ
| 項目 | 真空中の光速 | 光ファイバー内の光速 |
|---|---|---|
| 速度 | 約30万km/s | 約20万km/s |
| 媒質 | なし(真空) | ガラス・プラスチック |
| 経路 | 直線 | 全反射によるジグザグ |
「光=最速」というイメージは強力ですが、技術の世界では媒質や構造がすべて。
「 光ファイバー =光速通信」という言葉の響きに惑わされず、実際の物理と技術の違いを理解することが、ITリテラシーの第一歩です。
阿久梨絵でした!
