なぜ 通信ケーブル は「混線」しないのか?──多人数同時接続の不思議

こんにちは、阿久梨絵です!
スマホで動画を観ているとき、隣の人も同じWi-Fiを使っているかもしれない
オフィスのLANケーブル、マンションの光回線、さらには海底ケーブルまで── 通信ケーブル は常に多数のユーザーで共有されています。

でも、ふと疑問に思いませんか?

同じケーブルを使ってるのに、なんでデータが混ざらないの?
音声や映像が他人のとごっちゃになったりしないの?

この“混線しない不思議”には、通信技術の巧妙な仕組みが隠されています。

物理的には一本でも、論理的には分かれている

通信ケーブルは、たしかに物理的には一本
でもその中では、複数の信号が同時に流れていても、互いに干渉しないように設計されています。

その鍵となる技術がこちら

1. 多重化(Multiplexing)

一つの回線に複数の信号を載せる技術

種類

時分割多重(TDM):時間を細かく分けて順番に送る
周波数分割多重(FDM):異なる周波数帯で同時に送る
波長分割多重(WDM):光ファイバーで異なる波長の光を使って並列通信

2. パケット化とアドレス指定

・データは「パケット」という小さな単位に分割され、宛先情報(IPアドレスなど)が付けられる
・これにより、同じ回線を通っても誰宛かが明確なので、混ざらない

3. プロトコルによる制御

TCP/IPなどの通信プロトコルが、送受信の順序や整合性を保証
たとえ順番が入れ替わっても、正しく再構成される

セキュリティ面でも「混線」は防がれている

物理的な混線だけでなく、盗聴や改ざんのリスクも考慮されています。

暗号化(SSL/TLSなど)により、通信内容は第三者に読まれない
VPNを使えば、さらに安全な仮想トンネルを構築可能

まとめ

課題技術的な解決策
同時接続多重化(TDM/FDM/WDM)
データの区別パケット化+アドレス指定
順序の整合性通信プロトコル(TCP/IP)
セキュリティ暗号化+VPN

通信ケーブルの中では、目に見えない交通整理が常に行われています。
それはまるで、何千台もの車が同じ高速道路を走っているのに、事故も混線も起きないようなもの

この見事な仕組みこそが、現代のインターネットを支えているのです。
阿久梨絵でした!

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