こんにちは、阿久梨絵です!
パソコンで見かける「 へんな記号 」。
文字化け?環境依存?入力ミス?──その正体は、設計のほころびでもあり、表現の武器にもなります。
今回は、そんな「へんな記号」を意図的に出す方法を整理してみました。
UX設計・入力テクニック・違和感の活用術として、ぜひご活用ください。
1. 文字化け風記号を出す方法
�(replacement character)
・Unicodeで「不明な文字」を表す記号
・意図的に出すには、対応していない文字コードを呼び出す必要あり
・例:U+FFFD を直接入力(HTMLなら `�`)
□(四角)
・フォントに存在しない文字を表示したときの代替記号
・意図的に出すには、非対応フォントを指定して不可視文字を表示
・例:ゼロ幅スペース+非対応フォント
2. 環境依存文字を出す方法
①②③(丸数字)
・Windowsでは「IMEで“まるいち”などと入力」
・Unicode:① = `U+2460`、② = `U+2461`
・HTML:`①` などで表示可能
㍿(株式会社)などの合成文字
・IMEで「かぶしきがいしゃ」と入力
・Unicode:`U+337F`
・注意:MacやWebでは文字化けすることも
3. 見た目が似てるけど違う記号を出す方法
| 見た目 | 実体 | 入力方法 |
|---|---|---|
| ―(ダッシュ) | U+2015 | IMEで「だっしゅ」 |
| −(マイナス) | U+2212 | IMEで「まいなす」 |
| ー(長音) | U+30FC | 通常の日本語入力 |
| ─(罫線) | U+2500 | IMEで「けいせん」 |
これらは検索・置換・一致判定でトラブルになりやすいので、
あえて使うことで“違和感”を演出できます。
4. 制御文字・不可視文字を出す方法
ゼロ幅スペース(ZWSP)
・Unicode:`U+200B`
・入力方法:HTMLで ``、または特殊文字挿入ツール
・見た目は完全に透明。カーソルも動かない
・でも、文字列としては“1文字分の存在”がある
・コピー・検索・置換・改行・レイアウトに影響を与えることも
改行コード(CR/LF)
・テキストエディタで「表示モード」を切り替えると可視化
・意図的に混在させると、改行が効かない・余分に空くなどの違和感演出が可能
なぜ“へんな記号”を使うのか?
・UX的な違和感を演出する
・検索・置換・一致判定をわざと外す
・フォントや環境による表示差をテストする
・コンテンツに“引っかかり”を作る
つまり、「へんな記号」は設計の穴であると同時に、
表現の余白でもあるのです。
まとめ
「 へんな記号 」を意図的に出すことで、
UX設計・入力体験・コンテンツの“引っかかり”を作ることができます。
・文字コードを操る
・IMEで特殊文字を呼び出す
・フォントと環境の差を利用する
・見た目と意味のズレを活用する
この違和感を言語化し、設計に活かすことで、
“気づきのあるコンテンツ”が生まれます。
阿久梨絵でした!
