こんにちは、阿久梨絵です!
サイバー攻撃の中でも、古典的ながら今も脅威となる「 Smurf攻撃 (スマーフアタック)」。
一部では「Dmurfアタック」と誤記されることもありますが、正しくは「Smurf攻撃」です。
今回は、Smurf攻撃の仕組みとリスク、そして対策について、初心者にもわかりやすく解説します。
Smurf攻撃とは?
Smurf攻撃は、DDoS(分散型サービス拒否)攻撃の一種で、偽装されたIPアドレスを使って大量のICMPリクエスト(Ping)をブロードキャストし、標的に過剰な負荷をかける攻撃手法です。
・攻撃者はPingの送信元IPを「標的のIP」に偽装
・ブロードキャストアドレス宛にPingを送信
・ネットワーク内の全端末が標的に対して「Echo Reply」を返す
・結果:標的に大量の応答が集中し、システムダウンを引き起こす
攻撃の流れ
1. 攻撃者がPingパケットを送信(送信元IPを標的に偽装)
2. ブロードキャストアドレス宛に送信
3. ネットワーク内の全端末が標的に応答
4. 標的のサーバが過負荷に陥る
このように、ネットワーク全体を“踏み台”にして標的を攻撃するのがSmurf攻撃の特徴です。
Smurf攻撃のリスク
| リスク | 内容 |
|---|---|
| サーバダウン | ICMP応答が集中し、処理不能に |
| ネットワーク障害 | 回線がICMPパケットで埋まり、他の通信が停止 |
| 踏み台化 | 無関係な端末が攻撃に加担してしまう |
特にICMP応答ICMPを許可している古いネットワーク構成では、被害が拡大しやすいです。
対策方法
・ルーターやファイアウォールでブロードキャスト宛のICMPリクエストを遮断
・ICMP応答を制限(必要な端末以外は無効化)
・ネットワーク機器のファームウェアを最新に保つ
・IDS/IPSで異常なICMPトラフィックを検知・遮断
まとめ
Smurf攻撃 (Dmurfアタック)は、偽装されたPingを使ってネットワーク全体を巻き込み、標的に過剰な負荷をかけるDDoS攻撃です。
古典的な手法ながら、設定ミスや油断があると今でも有効な攻撃となります。
「見えないところで踏み台になっていないか?」——そんな視点で、ネットワークの見直しをしてみませんか?
阿久梨絵でした!
