こんにちは、阿久梨絵 です!
「Ctrl+Zはよく使う。でもCtrl+Yは…?」
そんな声、よく聞きます。
実はこの“やり直し”という言葉こそが、使われない原因かもしれません。
今回は、Ctrl+Yのしくみと“言葉の違和感”を構造から読み解いてみます。
Ctrl+Yは「未来に戻る」キー
まず前提として、Ctrl+Yは「やり直し(Redo)」のショートカットです。
つまり、Ctrl+Zで“元に戻した操作”をもう一度実行するためのキー。
より正確に言えば、Ctrl+Yは「元に戻した操作の“戻し”」を行うキーです。
操作上は、Ctrl+Zの効果を“無効化”して、元の状態に戻すという意味になります。
例
1. 文章を入力 → 間違えて削除 → Ctrl+Zで元に戻す
2. 「やっぱり削除したままでよかった」と思ったら → Ctrl+Yで“やり直し”
このように、時間軸で言えば「Ctrl+Z=過去へ」「Ctrl+Y=未来へ」という構造になります。
なぜ使いにくいと感じるのか?
1. キー配置が遠い
・Ctrl+Zは左手だけで押せる
・Ctrl+Yは右手も必要で、両手操作が前提
→ 片手派・ショートカット重視派には不便に感じやすい
2. 使用頻度が低い
・「元に戻す」は直感的に使うが、「やり直す」は一度“戻しすぎた”ときしか使わない
→ 使用シーンが限定的で、習慣化しにくい
3. 誤解されやすい
・「繰り返し操作」と混同されることも(※Wordでは“繰り返し”として動作する場合あり)
→ ソフトによって挙動が違うため、UX的に一貫性がない
Ctrl+Yを使う“瞬間”とは?
・Excelで「戻しすぎた」とき
・コーディング中に「元に戻したけど、やっぱり必要だった」操作
・長文編集で「一度消した文を復元したい」場面
つまり、“迷った末に戻したけど、やっぱり戻したくない”という瞬間にこそ、Ctrl+Yは活きてきます。
まとめ
Ctrl+Yが使いにくい理由は、キー配置・使用頻度・言葉の曖昧さという“構造的な違和感”にあります。
とくに「 やり直し 」という言葉が、何をやり直すのかが直感的に伝わらない──それが使用頻度を下げている最大の原因かもしれません。
実際の操作は、Ctrl+Zで元に戻した内容を“もう一度実行する”=元に戻した操作の“戻し”です。
つまり、過去に戻ったあと、未来に戻るためのショートカット。
使う頻度は少なくても、そのしくみを知っているだけで、作業の安心感と選択肢が増えます。
「やり直し」──それは、“戻しすぎた”ときにだけ現れる、静かな救済機能なのです。
阿久梨絵でした!
