こんにちは、阿久梨絵です!
社内ツール に対して、こんな声を聞いたことはありませんか?
「画面は綺麗だけど、使いにくい」
「操作に迷う。どこを押せばいいのか分からない」
「結局、Excelでやった方が早い」
UI(ユーザーインターフェース)は整っているはずなのに、“使いにくい”という評価が消えない。
その原因は、UIではなくUX(ユーザー体験)の設計にあるかもしれません。
今回は、社内ツールが使いにくく感じられる理由と、UX視点での改善ポイントを掘り下げます。
UIとUXの違いとは?
| 項目 | UI(ユーザーインターフェース) | UX(ユーザー体験) |
|---|---|---|
| 定義 | 画面の見た目・ボタン配置・操作性 | ツールを使って得られる体験全体 |
| 例 | ボタンが押しやすいか、色が見やすいか | 業務がスムーズに進むか、迷わず使えるか |
| 評価軸 | 視覚・操作性 | 業務との整合性・心理的負荷・時間効率 |
つまり、UIが良くてもUXが悪ければ「使いにくい」と感じられるのです。
社内ツールが“使いにくい”と感じる主な理由
調査によると、社内ツールが使いにくいと感じる理由は以下のようなものが挙げられています。
1. 操作が複雑で直感的でない
・メニューが深すぎる
・クリック数が多い
・表示が多すぎて迷う
2. 業務フローと噛み合っていない
・実際の業務順序と画面遷移が合っていない
・必要な情報が別画面にある
・“例外処理”が想定されていない
3. カスタマイズ性が低い
・自社の業務に合わせた設定ができない
・頻度の高い操作がショートカット化できない
・変更に高額な費用がかかる
4. 動作が遅い・重い
・データ量が多いと極端に遅くなる
・同時アクセスでレスポンスが悪化
・処理待ちが業務のボトルネックになる
UX視点での改善ポイント
業務フローとの整合性を設計する
・実際の業務順序に合わせて画面遷移を設計
・よく使う機能を“手前に置く”導線設計
・例外処理やイレギュラー対応も想定しておく
情報の“意味”を整理する
・表示項目を減らすのではなく、“意味のある表示”にする
・入力欄に説明やガイドを添える
・エラー時のメッセージを“業務目線”で書く
操作の“迷い”を減らす
・1画面1目的の設計(何をすればいいかが明確)
・操作履歴や「戻る」機能で安心感を持たせる
・初回利用者向けのチュートリアルやガイドを設ける
現場の声を“設計に反映”する
・ユーザーテストやヒアリングを定期的に実施
・改善要望を“見える化”して、反映状況を共有
・「使いにくい理由」を言語化して設計に落とし込む
まとめ
社内ツールが使いにくいと言われる理由は、見た目の問題ではなく、業務との噛み合わせの問題かもしれません。
UX設計とは、業務の流れ・心理的負荷・情報の意味・操作の安心感をすべて含んだ“体験の設計”です。
「使いにくい」という声が出たときこそ、現場の言語を拾い、構造を見直すチャンス。
UIだけでなくUXを見直すことで、 社内ツール は“使われる仕組み”へと進化します。
阿久梨絵でした!
