なぜ DVD は4.7GBなのか?──“謎の数字”に隠された規格の論理

こんにちは、阿久梨絵です!
DVD の容量といえば、片面1層で4.7GB
でも、これって妙に中途半端じゃないですか?
5GBじゃダメだったの?「なぜこの数字?」──そんな“なぜ?”に答えてみます。

1. 実は「4.7GB」じゃない?──単位のズレ

まず前提として、メーカーが言う「GB」は1000進法
つまり

1GB = 1,000,000,000バイト(10億バイト)

でも、OS(Windowsなど)は1024進法で計算します。

1GiB = 1,073,741,824バイト

このズレにより、DVDの「4.7GB」はOS上では約4.38GiBとして表示されます。
「なんか少なく見える…」という違和感は、単位の違いによるもの。

2. DVDの物理構造が決めている

DVDの容量は、以下の要素で決まります。

ピットとランド:レーザーで読み取る微細な凹凸
トラック密度:データの書き込み間隔
回転速度と記録方式:CLV(Constant Linear Velocity)方式

これらの物理的制約の中で、片面1層で最大記録できる容量が約4.7GBだったというわけです。

3. なぜ“ちょうど”じゃないのか?

エラー訂正領域やファイルシステム領域が必要
実際のユーザーデータ領域は少し削られる
DVD規格(DVD-R, DVD+Rなど)で微妙に容量が異なる

つまり、「4.7GB」は理論最大値であり、実際に使える容量は少し下回る。

4. じゃあ、もっと大きくできなかったの?

→→→できました。実際に存在するのが

種類容量
DVD-R DL(2層)約8.5GB
DVD-RW約4.7GB(書き換え可能)
Blu-ray Disc25GB〜100GB以上

でも、コスト・互換性・普及率のバランスを考えると、
「片面1層4.7GB」が最も広く使われた規格になったのです。

まとめ

DVD の容量が4.7GBなのは、
単位のズレ
物理的制約
規格の妥協点
この3つが絡み合った結果

「なんで5GBじゃないの?」という違和感には、ちゃんとした理由がある。
そしてその理由こそが、技術の“落としどころ”なのです。
阿久梨絵でした!

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