こんにちは、阿久梨絵です!
国勢調査 といえば「10月1日現在」が基準日。
でも、ふと立ち止まって考えてみると──
「現在って何時?
10月1日の朝?夜?それとも丸一日?
その日生まれた赤ちゃんや、亡くなった人はどうなるの?」
この違和感、実は統計設計の“見えない厳密さ”に触れる入り口なんです。

実は「10月1日午前0時現在」が正式な基準
国勢調査の基準は、10月1日午前0時現在。
これは総務省統計局の資料や、国勢調査施行令(大正7年勅令第359号)にも明記されています。
つまり、調査対象となるのはこの瞬間に「日本に住んでいる人と世帯」。
1秒でも前後すれば、対象が変わる──それほど厳密な設計なんです。
誕生・死亡・転居はどう扱われる?
| 状況 | 調査対象になるか? | 説明 |
|---|---|---|
| 9月30日23:59に生まれた | なる | 基準時点で存在している |
| 10月1日0:01に生まれた | ならない | 基準時点では未出生 |
| 9月30日23:59に亡くなった | ならない | 基準時点で不在 |
| 10月1日0:01に亡くなった | なる | 基準時点では生存していた |
このように、“午前0時(厳密に言うと午前0時0分0秒)”という瞬間がすべての判断基準になります。
UX的に見る「現在」の設計
・「現在」と言われると、曖昧な24時間を想像しがち
・でも統計では、「瞬間」を切り取ることで比較可能性と公平性を担保
・全国一斉に同じ時刻を基準にすることで、信頼できるデータ設計が成立する
この“現在”は、単なる時間ではなく、統計UXの起点なんです。
まとめ
「10月1日現在」と聞いて、24時間のどこかを想像する人は多い。
でも 国勢調査 では、「午前0時0分0秒」という1秒単位の厳密な瞬間が基準。
この違和感を言語化することで、
統計の設計思想や、行政の信頼性の裏側にある納得感の構造が見えてきます。
阿久梨絵でした!
