こんにちは、阿久梨絵です!
メール、チャット、クラウド共有──
今や連絡手段の主役はインターネット。
それでも、 FAX (ファクシミリ)という昭和の通信手段が、2025年の今も現場で使われ続けているのをご存じですか?
今回は、FAXの利用頻度が減っている背景と、それでも残っている具体的な場面を解説します。
FAXの利用頻度は確かに減少中
総務省の「通信利用動向調査」によると、
企業でFAXを“日常的に使っている”割合は2020年時点で約30% → 2025年には約15%前後まで減少しています。
家庭ではほぼ使われておらず、FAX機能付き複合機があっても使っていないケースが多数。
一方で、完全にゼロにはなっていないのが現状です。
それでもFAXが使われている理由
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 法的・慣習的な信頼性 | 「紙で届く」「印鑑付き」「改ざんされにくい」などの安心感 |
| 相手のIT環境を問わない | メールアドレス不要。FAX番号さえあれば送れる |
| 即時性と証拠性 | 送信履歴が残り、送達証明として使える |
| 高齢者・アナログ業界との親和性 | ITリテラシーが低い相手にも対応可能 |
つまり、FAXは“確実に届く紙の連絡手段”として、一定の信頼性を保っているのです。
FAXが今も使われている具体的な場面
1. 医療機関・薬局
・処方箋の送信
・医師から薬局への連絡
・検査結果の共有(個人情報保護の観点でFAXが選ばれることも)
電子カルテが普及しても、外部との連携はFAXが残っているケースが多いです。
2. 官公庁・自治体
・地域の事業者との連絡
・災害時の緊急連絡網
・高齢者施設との書類送付
特に地方では、FAXが“確実に届く連絡手段”として重宝されている場面があります。
3. 建設・不動産・物流業界
・見積書・発注書・納品書の送付
・現場との連絡(スマホやPCが使えない環境)
・契約書の仮送付
現場主義の業界では、紙ベースのやり取りが根強く残っているのが特徴です。
4. 学校・教育機関
・保護者への連絡(特に緊急時)
・行事案内や申込書の送付
・地域との連携(PTA・自治会など)
メールやアプリが使えない家庭への配慮として、FAXが選ばれることも。
FAXの代替手段は進化中
・電子契約(クラウドサイン、DocuSign)
・スキャン+メール送信
・LINE WORKSやSlackなどの業務チャット
・GoogleフォームやPDF共有リンク
これらのツールが普及することで、FAXの役割は徐々に代替されつつあります。
まとめ
2025年の今、 FAX は確かに主流ではありません。
しかし、「確実に届く」「紙で残る」「相手を選ばない」という特性から、
医療・行政・現場系業界などで、“最後の砦”として使われ続けているのです。
・利用頻度は減少傾向
・それでも残る場面には理由がある
・デジタル化が進む中で、FAXは“橋渡し役”として機能している
FAXは、ただの古い通信手段ではなく、“つながりの保険”としての価値を持っているのかもしれません。
阿久梨絵でした!
