SQL Server のカーソル、使うべき?避けるべき?──実務での判断ポイント

こんにちは、阿久梨絵です!
SQL Server を使っていると、「カーソルって使っていいの?」「遅くなるって聞いたけど…」と迷うこと、ありませんか?

今回はカーソルって結局どうなの?SQL Serverでのメリット・デメリットを整理してみます。

カーソルとは?

カーソルは、SELECTで取得した複数行のデータを“1行ずつ処理”するための仕組み
ループ処理ができるので、複雑な業務ロジックにも対応できます。

DECLARE order_cursor CURSOR FOR
SELECT order_id FROM orders;

OPEN order_cursor;
FETCH NEXT FROM order_cursor INTO @order_id;

WHILE @@FETCH_STATUS = 0
BEGIN
— 1件ずつ処理
PRINT @order_id;
FETCH NEXT FROM order_cursor INTO @order_id;
END

CLOSE order_cursor;
DEALLOCATE order_cursor;

カーソルのメリット

メリット内容
1件ずつ処理できる明細ごとの処理やログ出力に便利
複雑なロジックに対応条件分岐・変数操作がしやすい
T-SQLと相性が良いSQL Server特有の制御構文と組み合わせやすい

カーソルのデメリット

デメリット内容
パフォーマンスが悪い1行ずつ処理するため、遅くなりがち
メモリ負荷が高い大量データではリソースを消費
書き方が複雑可読性・保守性が下がることも

特に「大量データを処理する場面」では、カーソルは避けた方が無難です。

カーソルの代替案(実務向け)

処理内容代替方法
条件付き更新UPDATE ... WHERE で一括処理
集計・比較GROUP BYWindow関数 を活用
複雑なロジックストアドプロシージャ+一括処理で代替

「カーソルじゃないとできない」と思っていた処理も、SQLの工夫で置き換えられることが多いです。

実務での判断ポイント

データ量が少ない → カーソルでもOK
ロジックが複雑 → ストアド+一括処理を検討
処理速度が重要 → カーソルは避けるべき

「使うべきか?」の答えは、目的とデータ量次第
“なんとなく使う”のではなく、“必要だから使う”という判断が大切です。

まとめ

SQL Server のカーソルは、
柔軟な処理ができる
でもパフォーマンスに注意が必要
代替手段も豊富

実務では「カーソルを使うべきか?」を判断できることが、SQL力の差になります。
まずは小さな処理から試して、徐々に“使いどころ”を見極めていきましょう。
阿久梨絵でした!

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