こんにちは、阿久梨絵です!
「このコード、ちょっと汚いけど動くから放置でいいか」
──その油断が、プロジェクト全体の品質を崩す第一歩かもしれません。
割れ窓理論 (Broken Windows Theory)は、もともと犯罪心理学から生まれた考え方ですが、ソフトウェア開発にも驚くほど当てはまります。
割れ窓理論とは?
「壊れた窓を放置すると、他の窓も壊されやすくなる」
──つまり、小さな乱れが大きな崩壊を呼ぶという理論です。
この考え方は、ニューヨーク市の治安改善施策にも使われたことで有名ですが、開発現場では「コードの荒れは放置しない」という教訓として引用されます。
ソフトウェア開発における“割れ窓”
| 割れ窓の例 | 放置するとどうなる? |
|---|---|
| 命名規則がバラバラ | 他の開発者も適当な名前を使い始める |
| コメントが古いまま | 誤解を招き、バグの温床に |
| コードが重複している | 修正漏れ・テスト漏れが発生しやすくなる |
| TODOが放置されている | 「誰も気にしてない」空気が広がる |
割れ窓を防ぐための習慣
ボーイスカウトルールを実践する
「来たときよりも美しく」
コードを触ったら、少しでも改善して戻す。これだけで割れ窓は減ります。
小さな改善を積み重ねる
1行のリファクタリングでもOK。
「完璧」より「継続」が大事。
チームで“美しさ”の基準を共有する
命名規則・コメントの書き方・フォーマットなど、共通ルールを明文化することで、割れ窓の発生を防げます。
割れ窓を放置するとどうなる?
・新メンバーが「このコード、適当でいいんだ」と思い込む
・修正のたびにバグが増える
・誰も触りたがらない“負の資産”になる
最初は小さな汚れでも、放置すれば“技術的負債”に育ちます。
まとめ
割れ窓理論 は、コードの品質を守るための心理的バリアです。
「ちょっとした汚れ」を見逃さず、小さな改善を積み重ねる文化が、プロジェクト全体の健全性を保ちます。
阿久梨絵でした!
