天気予報 の日本地図、北海道が小さく見えるのは気のせい?

こんにちは、阿久梨絵です!
テレビやスマホで見る 天気予報 の日本地図
ふと見て「北海道、ちょっと小さくない?」と感じたことはありませんか?
実はそれ、気のせいではなく“地図の描き方”による視覚的な歪みなんです。
今回は、北海道が小さく見える理由と、地図が私たちの感覚に与える影響を解説します。

原因は「メルカトル図法」にあり

多くの天気予報やWeb地図で使われているのは、メルカトル図法という投影方式
これは地球の球面を平面に変換する方法のひとつで、方位が正確に保たれるため航海図などに使われてきました。

しかしこの図法には大きな特徴があります。

高緯度ほど面積が拡大されて描かれる
赤道付近は実際の縮尺に近いが、北や南に行くほど歪む

つまり、北海道のような高緯度地域は、地図上では実際よりも大きく描かれる傾向があるのです。

ではなぜ「小さく見える」と感じるのか?

ここが面白いポイントです。

実際には北海道は大きく描かれているのに、私たちが「小さく見える」と感じるのは、地図の構成と比較対象の配置によるものです。

比較対象が近すぎる

・本州・九州・四国と並べて表示されることで、北海道の広さが相対的に縮んで見える
・特に天気予報では、全国を一画面に収めるために北海道が圧縮されることもある

地図の中心が関東〜関西にある

地図の中心が東京付近にあることで、北海道が上端に寄り、視覚的に“遠くて小さい”印象を与える

表示の都合で縮尺が変わる

・NHKなどの天気図では、北海道だけ縮尺が3割ほど小さくされているケースもあるという指摘もあります

実際の面積は?

・北海道の面積:約77,984 km²
・九州の面積:約36,782 km²
→ 北海道は九州の約2倍以上の広さです

それでも「札幌から釧路ってすぐでしょ?」と思ってしまうのは、地図の印象が距離感を歪めているから。

UX設計としての地図の責任

地図は情報設計の一部です。
見やすさを優先するあまり、正確性が犠牲になることもある
視覚的な印象が、実際の距離や広さの認識に影響を与える

UX設計の観点では、「正確さ」と「伝わりやすさ」のバランスが重要。
天気予報の地図は、情報の即時性と視認性を優先するため、縮尺の歪みを許容しているとも言えます。

まとめ

地図の描き方(メルカトル図法)によって、面積や距離の印象が歪む
天気予報 では、表示の都合で北海道が縮小されることもある
実際の北海道は広大で、九州の2倍以上の面積を持つ
UX設計としては、「見やすさ」と「正確さ」のバランスが問われる

地図はただの背景ではなく、私たちの認識を形づくる“設計された情報”です。
その歪みに気づくことが、日常の違和感を構造的に読み解く第一歩になるかもしれません。
阿久梨絵でした!

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