こんにちは、阿久梨絵です!
外付け SSD に大量のファイルを退避するとき、ふと疑問に思いませんか?
「1個ずつ順番にコピーするのと、複数ファイルを同時に並列コピーするの、どっちが速いの?」
実はこの差、 SSD の性能・接続方式・OSの処理能力によって大きく変わります。
今回は、ギガ単位のファイル退避を最速で終わらせるための“コピー戦略”を解説します。
結論から言うと…
基本的には「直列コピー」の方が安定して速いです。
並列コピーは一見効率的に見えますが、I/O競合・キャッシュの分散・OSのスケジューリング負荷によって、かえって遅くなるケースが多いです。
技術的な背景と比較
| 比較項目 | 直列コピー | 並列コピー |
|---|---|---|
| 速度の安定性 | 高い(順番に処理) | 低め(競合が発生) |
| CPU負荷 | 低い | 高くなる傾向 |
| SSDキャッシュの使い方 | 効率的 | 分散・競合しやすい |
| OSのI/Oスケジューリング | 最適化されやすい | 処理が分散し遅延が出ることも |
| 体感速度(少量ファイル) | やや遅く感じる | 速く感じることもある |
| 体感速度(ギガ単位) | 安定して速い | 途中で失速しやすい |
実際のベンチマークでも、USB 3.2 Gen 2接続の外付けSSD(例:Samsung T7)では、直列コピーの方が平均転送速度が高いという結果が出ています。
じゃあどう退避すればいい?
最速退避の3ステップ
1. ファイルを1つのフォルダにまとめる(分散より集中)
2. OSのコピー機能で一括ドラッグ&ドロップ(直列処理になる)
3. コピー中は他の重い処理を避ける(I/O競合を防ぐ)
特に動画・RAW画像・ISOファイルなどの大容量ファイルは、並列コピーするとSSDのキャッシュが枯渇しやすく、速度が急落します。
補足Tips
・USB 3.2 Gen 2×2(20Gbps)対応SSDなら並列でも耐えられるが、PC側のポートも対応していないと意味なし。
・Windowsの「Robocopy」やMacの「rsync」など、コマンドベースのコピーは直列処理が基本で、安定性が高い。
・SSDの発熱にも注意。並列コピーは温度上昇が早く、サーマルスロットリングで速度低下することも。
まとめ
「並列コピー=速い」は半分ウソ。
ギガ単位のファイル退避は、直列コピーが正解です。
外付け SSD の性能を最大限に活かすには、OSのI/O処理を邪魔しないコピー方法が鍵。
時間を無駄にしないためにも、退避戦略は“シンプルに、順番に”がベストです。
阿久梨絵でした!
