こんにちは、阿久梨絵です!
EXCEL でデータ検索といえば VLOOKUP が定番でしたが、ついにその時代は終わりつつあります。Microsoftが新たに導入した XLOOKUP 関数は、柔軟性・可読性・機能性のすべてにおいて VLOOKUP を凌駕する次世代の検索関数です。この記事では、XLOOKUP の基本構造から、業務での活用例、そして VLOOKUP との違いまでをわかりやすく解説します。
XLOOKUP関数とは?
XLOOKUP は、指定した値を検索し、対応する値を返す関数です。従来の VLOOKUP や HLOOKUP の制限を解消し、より直感的で柔軟な検索が可能です。
=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り値範囲, [見つからない場合の値], [一致モード], [検索モード])
・検索値:探したい値
・検索範囲:検索対象のセル範囲
・戻り値範囲:一致した場合に返す値の範囲
・見つからない場合の値(省略可):エラー時の代替値
・一致モード(省略可):完全一致・近似一致など
・検索モード(省略可):上から・下から・バイナリ検索など
基本例:社員IDから氏名を検索
=XLOOKUP(“A102”, A2:A100, B2:B100)
→ A2:A100 で “A102” を検索し、対応する B列 の氏名を返す
実務での活用シーン
1. 左右どちらでも検索可能
VLOOKUP は「左から右」しか検索できませんが、XLOOKUP は 右から左 もOK!
=XLOOKUP(“田中”, C2:C100, A2:A100)
→ 氏名から社員IDを検索(逆方向)
2. エラー処理が簡単
IFERROR を使わなくても、見つからない場合の値を直接指定できます。
=XLOOKUP(“A999”, A2:A100, B2:B100, “該当なし“)
→ “A999” が見つからなければ “該当なし” を返す
3. 近似一致や範囲検索も可能
売上金額に応じたランク判定など、範囲ベースの検索もできます。
=XLOOKUP(売上, {0,100000,500000}, {“C”,”B”,”A”}, , 1)
→ 売上が0〜99,999なら「C」、100,000〜499,999なら「B」、500,000以上なら「A」
VLOOKUPとの違いまとめ
| 機能 | VLOOKUP | XLOOKUP |
|---|---|---|
| 検索方向 | 左→右のみ | 左右どちらもOK |
| 列番号指定 | 必要(数値) | 不要(範囲指定) |
| エラー処理 | IFERROR 併用 | 引数で直接指定可能 |
| 配列対応 | 弱い | 強力(複数値返せる) |
| 可読性 | 複雑になりがち | シンプルで明快 |
注意点
・XLOOKUP は EXCEL 365 / EXCEL 2021 以降で利用可能
・古いEXCELバージョンでは使えないため、共有時は注意
・検索範囲と戻り値範囲のサイズが一致している必要あり
まとめ
XLOOKUP は、 EXCEL での検索処理をより柔軟かつスマートにしてくれる次世代関数です。VLOOKUP のクセに悩まされていた方は、ぜひこの機会に乗り換えてみてください。業務効率が一気に向上しますよ!
阿久梨絵でした!
