こんにちは、阿久梨絵です!
2025年、検索の常識が静かに、しかし確実に変わり始めています。
GoogleやYahoo!が導入した「 AI 要約」「AIモード」によって、私たちは“検索結果を見る”のではなく、“答えをもらう”体験へと移行しつつあります。
この変化は、SEOや広告収益モデルにどんな影響を与えるのか?
今回は、AI検索の進化とその裏にある広告の再設計について、UX視点で読み解いてみます。
検索体験の変化:キーワードから“会話”へ
従来の検索
・キーワードを入力 → リスト化されたリンク群 → サイトを選んで読む
AI検索(現在)
・質問を入力 → AIが要約・回答 → サイトに行かずに完結
この変化により、ユーザーは「複数のサイトを比較する」手間を省き、AIがまとめた“最適解”だけを受け取るようになりました。
つまり、検索体験は「探索」から「対話」へ。
そして、広告の“表示機会”は激減しています。
広告モデルへの影響
| 変化 | 影響 |
|---|---|
| AIが答えを直接返す | サイト訪問が減る → 広告表示回数が減る |
| 要約表示で完結 | ページビュー(PV)が減る → 収益が下がる |
| AIが情報源を選ぶ | SEOの意味が変わる → “AIに選ばれる”設計が必要 |
Googleアドセンスやアフィリエイトに依存していたサイトは、PV減少により収益が不安定に。
一部では「AI検索のせいでサイト閉鎖を検討している」という声も出ています。
情報源の“枯渇”という逆説
AIはウェブ上の情報を学習して回答を生成します。
しかし、広告収益が減ってサイト運営者が撤退すれば、AIが学習する情報源そのものが減ってしまう。
・新しいレビューが生まれない
・専門家の考察が減る
・トレンドの反映が遅れる
結果として、AIの回答品質も劣化する──という“逆転現象”が起こり得るのです。
Googleの対応:広告の再設計
Googleはこの変化に対応すべく、AIモードにも広告を導入。
AI要約の中に広告を自然に組み込む試みが始まっています。
・AIによる概要の中に広告を表示
・検索意図に合わせた“文脈広告”の強化
・エージェント型AIによる広告運用支援
広告は「邪魔な存在」から「行動を後押しする提案」へと進化しようとしています。
まとめ
AI 検索は便利。でも、その裏では広告モデルが揺らぎ、情報源が減り、UXの土台が変わりつつあります。
これからのWeb運営は、「AIに選ばれる設計」「文脈に溶け込む広告」「情報の価値を高めるUX」が鍵になる。
“ググる”時代の終わりは、
“聞けば答えが返ってくる”時代の始まり。
阿久梨絵でした!
