こんにちは、阿久梨絵です!
最近のWeb技術の話題でよく登場する「 QUIC (クイック)」という言葉。
「なんだか速そうだけど、何者なの?」と思った方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんなQUICについて、やさしく・ふんわりと解説していきます。
QUICは“新しい通信ルール”
QUIC(Quick UDP Internet Connections)は、Googleが開発した次世代のインターネット通信プロトコルです。
従来の通信方式「TCP」に代わって、より速く・安全に・柔軟にデータをやり取りするために生まれました。
QUICは、HTTP/3の土台にもなっていて、これからのWeb通信のスタンダードになる存在です。
QUICのしくみ:UDPの上に魔法をかけたような技術
QUICは、UDPという軽量な通信方式の上に、以下のような機能を追加しています。
・TLS 1.3による暗号化(通信の安全性)
・接続の高速確立(待ち時間の短縮)
・パケットロスに強い設計(安定した通信)
・複数のデータを同時に送れる(効率アップ)
つまり、UDPの速さ+TCPの信頼性+TLSの安全性を全部まとめて実現しているのがQUICなんです。
QUICと従来の通信方式の違い
| 比較項目 | TCP(従来) | QUIC(新方式) |
|---|---|---|
| 通信の速さ | やや遅い(3回の確認が必要) | 速い(1回で接続できる) |
| 安定性 | 高いが再接続に弱い | 高速かつ再接続にも強い |
| 暗号化 | オプション(HTTPSのみ) | 常に暗号化(TLS 1.3) |
| 同時通信 | 制限あり | 複数ストリームを同時処理可能 |
QUICは、特に動画・音声・ゲーム・リアルタイム通信などに強く、ユーザー体験を大きく向上させます。
どこで使われているの?
実は、すでに多くのサービスがQUICを使っています。
・YouTube
・Google検索
・Facebook
・iCloud Private Relay(Apple)
ChromeやSafariなどの主要ブラウザも対応済みで、知らないうちにQUICで通信していることもあるんです。
まとめ
QUIC は、インターネット通信をもっと快適にするための新しい道。
「速さ」「安全性」「安定性」をバランスよく兼ね備えた、未来の通信ルールです。
これからWebサイトを作る人も、見る人も、QUICの恩恵を受けることになります。
ちょっとだけ技術の裏側を知ると、ネットの世界がもっと身近に感じられますよ。
阿久梨絵でした!
