こんにちは、阿久梨絵です!
PCが盗まれたとき、インターネット経由でデータを消去できる──
遠隔削除 は、守るための最後の防衛線です。
でも、こんな状況ではどうでしょう?
PCがオフラインのまま、どこかに持ち去られた
SSDが抜き取られて、別の端末に接続された
その瞬間、遠隔削除は届かなくなります。
インターネットに接続できないとき
遠隔削除は、PCがオンラインであることが前提です。
Wi-Fiに接続されていなければ、命令は届きません。
では、Wi-Fi以外の通信手段はある?
一部のPCには、通信カード(LTE/5Gモジュール)を内蔵しているモデルがあります。
・法人向けノートPC(ThinkPad, HP EliteBookなど)
・eSIMや物理SIMを挿して、モバイル通信が可能
これにより、Wi-Fiがなくてもインターネットに接続できる状態を保てます。
ただし、これは事前に契約・設定しておく必要があるため、一般的な個人利用では少数派です。
SSDが抜き取られたとき
遠隔削除は、OSを通じてストレージに命令を送る仕組みです。
SSDが物理的に取り出されてしまえば、命令は届かず、データはそのまま残ります。
対策:ストレージ暗号化
・BitLocker(Windows)
・FileVault(Mac)
・TPMチップ連携によるハードウェア暗号化
これらを有効にしておけば、
SSDを抜き取られても、復号キーがなければ中身は読めません。
遠隔削除がNGなときに備える設計
| リスク | 遠隔削除が効かない理由 | 対策設計 |
|---|---|---|
| オフライン状態 | 命令が届かない | LTE通信モジュール+常時接続設定 |
| SSDの物理取り出し | OSが介在しない | ストレージ暗号化(BitLocker等) |
| 遠隔削除の事前設定なし | 機能が未準備 | 初期設定時に有効化+テスト実施 |
まとめ
・遠隔削除は、PCがオンラインであることが前提
・Wi-Fi以外にも、通信カードで接続できるモデルもある
・SSDが抜き取られた場合は、暗号化が唯一の防衛線
・守る設計は、複数の層で構成されるべき
「盗まれても、読まれない」
その状態をつくることが、静かな安心につながります。
阿久梨絵でした!
