“誰でも使える”を超えたUXへ── インクルーシブデザイン という設計思想

こんにちは、阿久梨絵です!
「使いやすさ」って、誰にとっての使いやすさでしょうか?
年齢、性別、言語、身体的な特性、認知の違い──
ユーザーの多様性が広がる今、“誰でも使える”を超えたUXが求められています

それが、 インクルーシブデザイン (Inclusive Design)という考え方です。

インクルーシブデザインとは?

インクルーシブデザインとは、多様なユーザーが排除されることなく使えるように設計する思想のこと。
障害の有無だけでなく、文化、言語、年齢、環境など、あらゆる違いを前提にデザインします。

「誰かのため」ではなく、「みんなのため」に設計する
それがインクルーシブデザインの本質です。

なぜ今、インクルーシブデザインが重要なのか?

高齢化社会の進行:視力・聴力・操作性に配慮した設計が不可欠に
法改正と企業責任:2024年の障害者差別解消法改正で合理的配慮が義務化
DXの加速:デジタル化が進むほど、取り残される人が増えるリスクも

つまり、インクルーシブデザインは倫理的な配慮だけでなく、ビジネスの競争力にも直結する戦略なのです。

UX視点で見るインクルーシブデザインの実践

項目内容
柔軟なUIフォントサイズ・配色・レイアウトをユーザーが調整できる
読み上げ対応スクリーンリーダーに対応した構造化されたHTML設計
エラーハンドリングわかりやすく、優しく導くフィードバック設計
多言語対応翻訳だけでなく、文化的ニュアンスも考慮したローカライズ
認知特性への配慮シンプルなナビゲーションや集中モードの提供

先進事例に学ぶ

Microsoft:「Accessibility by Design」を掲げ、製品開発の根幹にアクセシビリティを組み込む
サイバーエージェント社内文化としてアクセシビリティを定着させ、外部発信も積極的

これらの企業は、インクルーシブデザインを“コスト”ではなく“価値創造”と捉えています

まとめ

インクルーシブデザイン は、単なる「対応」ではなく、設計思想のアップデートです。
誰かのためではなく、すべての人のために
それが、これからのUXのスタートライン

「使える」から「使いたくなる」へ
「対応する」から「包み込む」へ

そんなデザインを、私たち自身の手で育てていきましょう。
阿久梨絵でした!

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