こんにちは、阿久梨絵です!
HTML=HyperText Markup Language。
でもふと思いませんか?
なぜ“ マークアップ ”なんだろう?
なにを「マーク」して、「アップ」するの?
今回はこの素朴な問いからスタートして、
HTMLという言語の成り立ちと“意味を与える思想”を、やさしく紐解いていきます。
※以下半角< は、全角<で記述しています。
「マークアップ」の語源とは?
・markup(マークアップ) は、もともと編集者・印刷業界の用語でした
・原稿に「ここは太字」「ここは見出し」と赤字で書き込み=“mark up”する行為
・この作業がそのまま、「タグで意味を示す」というHTMLの発想の原型になったのです
マークアップとは「飾ること」ではなく、「構造を明示すること」
HTMLの思想:見た目ではなく「意味」を伝える
HTMLの役割は、「どんなふうに見えるか」ではなく、
「どんな意味の要素か」を明確にすること。
| タグ | 意味 |
|---|---|
<h1> | ページのメイン見出し(=重要度1) |
<p> | 段落(=文章のかたまり) |
<strong> | 強調(=重要な語句) |
<ul><li> | 順序のないリスト |
CSSと違って、見た目を制御するものではないのがマークアップ言語の特徴です。
なぜ“意味をマークする”のが大事なのか?
・アクセシビリティ:スクリーンリーダーや検索エンジンが、ページの構造や重要箇所を理解できる
・SEO効果:構造化された情報は検索結果でも有利になる
・メンテナンス性:後から内容を整理・再利用しやすい
つまりマークアップとは、「機械と人が共に理解できる文書構造をつくる行為」でもあります。
HTMLの先祖:「SGML」という大本の思想
・HTMLは、SGML(Standard Generalized Markup Language) という文書記述言語を元にしています
・SGMLもまた「意味をマークする思想」を持ち、軍事文書や出版業界などで使われてきました
・そこから簡易版として登場したのが HTML(1991年)──「誰でも書けるマークアップ」の誕生です
マークアップと「書くこと」の哲学
書く=見せる、ではなく「伝える」
HTMLは、視覚に依存せず、“意味”という本質をマークしていく
だからこそ今でも
・検索エンジンはタグの構造を読む
・音声読み上げはHTMLの意味を頼りにする
・CSSで見た目が変わっても、「マークアップの意図」は変わらない
HTMLは、“目で見るもの”ではなく、“意味を届ける手段”なんです。
まとめ
HTMLとは、情報を意味のラベルで包むことで、
ユーザーにも機械にも“構造的にわかりやすく伝える”言語。
<div>でレイアウトを組むだけでは、“意味”は宿らない
<h1>には「トップ見出し」という情報の価値がこもっている
私たちは“記号”ではなく、“文脈”で読む生き物
マークアップ とは、「文章に意味という骨格を与える」行為。
だからこそ、HTMLは“マークアップ言語”なんです。
阿久梨絵でした!
