こんにちは、阿久梨絵です。
Googleアナリティクス ( GA4 )でサイト分析をしていて、こんな疑問に出くわしたことありませんか?
「総ユーザー数」より「新規ユーザー数」の方が多い……なぜ???
一見すると「それ、バグ?」と思ってしまいますよね。
でもこれ、 GA4 の定義とカウントロジックを知れば、ちゃんと説明できます。
この記事では、このモヤモヤの正体をやさしく、でもちゃんと深く紐解いていきます。

GA4における「総ユーザー数」と「新規ユーザー数」の定義の違い
| 指標 | 定義 | 備考 |
|---|---|---|
| 総ユーザー(Total Users) | 指定期間中に訪問したユニークユーザーの合計(新規+再訪問) | 同一人物でも識別子次第で別カウントされることあり |
| 新規ユーザー(New Users) | サイトやアプリに初めて訪問したユーザー(≒first_visitイベント) | Client ID単位なので、Cookie削除等で再カウントされることもある |
GA4では「総ユーザー数 = 新規ユーザー数」になることも珍しくありません。
むしろ、「新規の方が多く見える」のはGA4特有の“認識ズレ”によるものです。
なぜ「新規ユーザーの方が多く見える」の?
GA4でこの現象が起きる主な理由は以下の通り
① 複数デバイスアクセス
・同じ人がスマホとPC、タブレットなど別々の端末から訪問した場合、GA4は別のユーザーとして認識します
・なぜならGA4は基本的にClient ID(ブラウザ単位のCookie)で識別しているから
1人の人間が「新規ユーザー2人」としてカウントされる
② Cookie削除やプライベートブラウジング
・ユーザーがブラウザのCookieを削除したり、シークレットモードでアクセスするとGA4は「初訪問」と判断して、新たに“新規ユーザー”としてカウントします
実際には再訪問なのに、毎回“新規”になってしまうこともあるんです
③ GA4の指標定義そのものが直感とズレる
・GA4では、「新規ユーザー(New Users)」は first_visit イベントに基づいてカウントされます。一方、「ユーザー数(Total Users)」は、指定期間内にサイトやアプリに訪問したユニークユーザーの合計です(新規+リピーター)。
・ただし、GA4は基本的に Client ID(=ブラウザ単位の識別子) ベースでユーザーを識別しており、同一人物でも異なる端末やCookie削除、シークレットモードなどの影響で複数の“新規ユーザー”としてカウントされることがあります。
・その結果として、「新規ユーザー数」が「ユーザー数(Total Users)」よりも一時的に大きく見える現象が起こるのです。これは、仕様上のロジックによるものであり、異常やバグではありません。
どう読み解けばいい?
おすすめはこの2ステップ
1. 「どちらもGA4はClient IDベースであること」を前提にする
→ 厳密には異なるけど、「両者ともほぼ同義」になる傾向が強い
2. User-IDを実装すれば、より正確にカウントできる
→ ログイン機能があるならUser-IDの導入がおすすめ!
同一ユーザーのデバイス横断アクセスも1人として集計可能に
まとめ
・「総ユーザー数 < 新規ユーザー数」が発生するのは、 GA4 の仕様上、あり得ること
・デバイス間重複、Cookieリセット、シークレットモードが主な原因
・より正確な分析にはUser-IDによる識別が理想
データの数字が「おかしい」と感じたら、まずはその裏にある定義を疑ってみることが大切!
阿久梨絵でした!
